「自衛官は、人殺しの練習をしている」 上田・埼玉知事
2007年04月02日19時32分
この記事に関して論評しているブログは、数多く有りましたが、私が目にした中で、最も納得させられたのは、圭人さんのブログ「日々雑感:Digital Notebook for Impressions」の「埼玉県知事の発言・・・これはいくら何でも失言だろ」でした。以下、引用させてもらいます。
確かに、この文章↓は、
「人を殺すから、人を痛めつけるから『偉い』と褒め称えなければならない」という論理展開を行っています。自衛官や警察官の仕事を、「目的の為に非道を行わなければならない因果な職業」とする一方的な決め付けがそこにはあります。
圭人さんのおっしゃるように、これは「すごい差別発言」です。
上田知事は自衛官や警察官と県庁職員を対比する事によって、以下↓のように、主張しているわけです。
県庁職員:多くの人に喜びを与え、自らも喜びを感じられる仕事。
自衛官や警察官:人を殺したり傷つけたりする、辛く悲しい仕事。
こういう幼稚な二元論は、根本的に間違っています。このような二元論においては、「自衛官がその災害復旧活動において、どれほど被災した住民に生きる勇気を与えてくれる存在か」というような自衛官に関するプラスの観点が欠落しているし、「県庁職員が、切羽詰った住民の生活保護要請を門前払いしている」というような県庁職員に関するマイナスの観点が欠落しています。
手前味噌な発言で、自衛官や警察官の仕事を貶めるような真似をした上田知事は、批判されて当然なのではないでしょうか。
(参考)その後の展開↓
上田知事が「人殺し」発言で謝罪 県に意見786件
2007年4月3日(火)22:22
* 朝日新聞
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2007年04月02日19時32分
2日行われた埼玉県の新規採用職員の就任式で上田清司知事が「自衛官は人殺しの練習をしている」と発言し、後に「適切ではなかった」と釈明する一幕があった。 発言は県庁職員としてのやりがいなど、使命感について触れた場面であった。「自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない」と話した。 式の後で、上田知事は「マイナスの仕事がある自衛官や警察官と比べて、県庁の仕事は多くの人に喜びを与え、自らも喜びを感じられることを説明したかった。分かりやすくするため『人殺し』という言葉を使ったが、適切ではなかった。“殺傷”とかそういう言葉を使えば良かった」と話した。 |
この記事に関して論評しているブログは、数多く有りましたが、私が目にした中で、最も納得させられたのは、圭人さんのブログ「日々雑感:Digital Notebook for Impressions」の「埼玉県知事の発言・・・これはいくら何でも失言だろ」でした。以下、引用させてもらいます。
酷いなこれ。これほど短い記事の中で、これほど失言ばかりというのも珍しい。 発言の全文がわからないが、どの新聞記事でも似たり寄ったりだし、柳沢厚労相の時のような、本人からの説明も無いので、発言内容は、ほぼ、記事の通りなのだろう。 自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。 と、 だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない の間に、文章の繋がりが見えないのだが、これは僕の気のせいか?それとも、上田知事は日本語が不自由なのか? 人を殺すから、人を痛めつけるから『偉い』と褒め称えなければならない?中共や北朝鮮じゃあるまいし、そんな理由で尊敬を集める権力など、日本には存在しないぞ。 |
確かに、この文章↓は、
「自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない」 |
「人を殺すから、人を痛めつけるから『偉い』と褒め称えなければならない」という論理展開を行っています。自衛官や警察官の仕事を、「目的の為に非道を行わなければならない因果な職業」とする一方的な決め付けがそこにはあります。
マイナスの仕事がある自衛官や警察官と比べて、県庁の仕事は多くの人に喜びを与え、自らも喜びを感じられることを説明したかった。 すごい差別発言だな。県庁職員と比べて、自衛官や警察官は、多くの人に喜びを与えることができない仕事という風に取れるがね。災害時の自衛隊の頼もしさは、普段から穀潰しの役所の職員なんかとは比べものにならんだろうよ。 |
圭人さんのおっしゃるように、これは「すごい差別発言」です。
上田知事は自衛官や警察官と県庁職員を対比する事によって、以下↓のように、主張しているわけです。
県庁職員:多くの人に喜びを与え、自らも喜びを感じられる仕事。
自衛官や警察官:人を殺したり傷つけたりする、辛く悲しい仕事。
こういう幼稚な二元論は、根本的に間違っています。このような二元論においては、「自衛官がその災害復旧活動において、どれほど被災した住民に生きる勇気を与えてくれる存在か」というような自衛官に関するプラスの観点が欠落しているし、「県庁職員が、切羽詰った住民の生活保護要請を門前払いしている」というような県庁職員に関するマイナスの観点が欠落しています。
手前味噌な発言で、自衛官や警察官の仕事を貶めるような真似をした上田知事は、批判されて当然なのではないでしょうか。
(参考)その後の展開↓
上田知事が「人殺し」発言で謝罪 県に意見786件
2007年4月3日(火)22:22
* 朝日新聞
埼玉県の新規採用職員の就任式で「自衛官は人殺しの練習をしている」と発言したことについて、上田清司知事は3日、「自衛隊関係者に不快な思いをさせ、心から申し訳ない」と謝罪した。発言について、埼玉県庁には電子メールなどで計786件の意見が寄せられた。「言葉が軽率」「元自衛官だが、これ以上の侮辱はない」などほとんどが批判的な意見で、支持する意見は数件だった。 上田知事は定例会見で「極めて誤解を招きやすい表現で、自戒する」「自衛隊、警察関係者に心から申し訳ない」と話した。前日に「殺傷とかそういう言葉を使えば良かった」と訂正したことについても、「適切ではなかった」とし、「『平和を守るための厳しい訓練』という表現が妥当だった」と再び訂正した。 上田知事は2日の就任式で、「自衛官の人は、平和を守るために人殺しの練習をしている。警察官も、県民の生命や財産を守るために、人を痛めつける練習をする。だから我々は『偉い』と言って褒めたたえなければならない」と話した。 県庁に寄せられた発言への県民や自衛隊、警察関係者からの意見は、3日午後5時現在、電子メール625件、電話159件、FAX2件。「自衛隊への無理解、言葉が軽率」「不適切な言葉以外の何ものでもない」など批判が大半で、「知事の真意は理解できる」といった好意的な意見は数件だった。 |
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いつも拝見しておりますが、gooIDの敷居が高いのと、自分のブログの更新すらサボっている状況で、コメントできずにおりました。
今回の上田氏の発言は、本当に不用意だったと思います。もしくは、本当は心の底では、あのような考えなのかも知れません。
巡回しているブログで、この発言を容認しているところが結構あって、それが私にはちょっと驚きでした。勿論、色々な意見があって構わないとは思うのですが、容認の理由が「事実だから問題ない、何がおかしいんだ」というのは、問題の本質ではないと思います。
保守系と目される政治家からの発言だけに、余計にがっかりしました。情けない話です。
では、今後も、よろしくお願い致します。
コメント、有難うございます。
>いつも拝見しておりますが、gooIDの敷居が高いのと、自分のブログの更新すらサボっている状況で、コメントできずにおりました。
gooIDの件では、ご迷惑をおかけしています。
>巡回しているブログで、この発言を容認しているところが結構あって、それが私にはちょっと驚きでした。
この発言に関して、「上田知事は、保守だから批判してはいけない」というような意見がありましたが、同じ言動を「左翼」がやれば大いに叩き、「保守」がやれば、悪気は無かったのだと擁護する・・・そんなエコ贔屓な発言をする人には、大きな違和感を感じます。
前首相が何をしようと、「小泉さんが、国民のためにならない事をするはずはない。これは釣りなんだ」と太平楽を述べていた人たちの意見と共通するものを感じます。彼らにとって重要なことは、事の善悪ではなく、「好ましいと思う人物に対する絶対的擁護」と「好ましくないと思う人物に対する絶対的非難」でしかないのでしょう。
また、「事実だから問題ない」という意見も一理有るかもしれませんが、「自衛官の人は、人殺しの練習をしている。」という発言には、「自衛官の仕事=穢れた仕事」という拭いがたい偏見があるように思えてなりません。
>では、今後も、よろしくお願い致します。
こちらこそ、よろしくお願い致します。