「聖書が人間の永続を確信させる課程」の探求、ここで一つキーワード(鍵概念)の説明をしておこう。
モーセのような超霊感人間を英語の聖書ではプロフェット (prophet) といっている。
その意味は少々複雑で、そのことはまず邦訳語の「預言者」から考えていった方がわかりやすい。
定期預金という語が示すように、漢字の「預」は「あずかる」という意味だ。
だから預言者とは「万物の創造主からの啓示を豊かな霊感でもって受信し、言葉でもってあずかる(書き留める)人」という意味になる。
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だけどそれは厳密な意味であって、実際にはこの用語は結構荒っぽく使われてきている。
モーセより500年前に生きたアブラハムも超霊感者だった。
だが、彼は受けたメッセージを一言も言葉で書き留めてはいない。
にもかかわらず、彼も預言者と頻繁に言われてきている。
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「予言者」という語もある。
これは将来を「予測する」人という意味だが、
現実の場では「預言者」と重なることも少なくない。
預言者は、将来に関するメッセージも受信する。
そのため彼らの言葉には先の予言が含まれることもあるのだ。
そこで彼らも「予言者」と言われることが起きる。
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英語の "prophet”も邦訳語の「預言者」と似たような使い方をされてきている。
両者ともに多義的でアバウトな言葉になってきているのだ。
だが、それでも言わんとするところは概ね伝わってきているから、まあいいか。
(続きます)