これは、ペットのワンちゃんを連れて避難してきた人のために準備された避難スペースです。
不安だからこの子と離れられない、という訴えに、物資班が準備をしました。
三連休の中日、横浜市立大学で開催された、子どもたちが運営する子ども防災キャンプに参加しました。
子どもたちは避難所運営に携わり、様々な事情をかかえて飛び込んでくる被災者の話を聞き、次々と判断して対応するという訓練です。
大人は、被災者の役割です。
たとえば、認知症の妻と一緒の75歳の男性、とか、車に老母を残して駆け込んできた女性とか。
私の役割は、自宅避難の55歳の五人家族の世帯主で避難所に近所の分も含めて25食分の食料を分けて欲しいと来た人です。
その対応は、「今すぐ25食分はないが、午後5時半ころには準備できるからその時に来てください」
というもの。
さらに、水が出なくて困っていると伝えると、
「給水車が来る情報を掲示板に載せているので、自分で確認して取りに来てください」
との対応でした。
手が空いている子どもは、避難している人たちに声をかけ、困っている事は無いかと聞いて回り、毛布を届けたり仕切りやベッドを作ったりしていました。
壁には、被災者情報を書き出してその都度チェックしていますが、時々コーディネーターの先生から
「今、ここにいる被災者は何人になりましたか? 和室にばかり入れていますが、和室の収容力はあと何人ですか?」
と質問されて、再確認をします。
これは、大人でも難しいHUGという訓練です。
この日に参加していた子どもたちは、ここに至るまでに被災地に行ったりワークショップをしたりと様々な体験を重ねてきています。
被災者の役割だからと気楽に参加したのですが、子どもたちのワークや緊張感に接して、大人もどっぷり疲れます。
地域や千葉市でも、こういった子どもたちの活動を支えていきたいのですが、大人の学びと連携力が問われるなあ・・・と思いながら帰途につきました。
大人でも難しい訓練ですし、訓練プログラム自体もまだまだ課題が多いものでしたが、子どもたち持ち前の力やセンスが随所に見られましたね。今後に生かせればと思っています。
あのあとは寝床つくって一泊し、翌日は仮設住宅設計ワークショップと復興計画づくりワークショップ。中身の濃い2日間でした。
疲れましたが・・・(笑)
子ども防災に関する取り組みには、様々なアプローチがありますね。
今回は、子どもたちに想像力と配慮と主体性をハイレベルに求める活動だと感じました。
そのためには、事前の子どもたちの取り組み、その枠組みを作っていく大人側の専門性が必要であることを痛感しました。
今後も、学ばせてください。