八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

アンドーという建築家の話をひとつ

2008-05-28 23:17:00 | 昔話

 

本日は!

昔話をまたひとつ。

 

当時、

関西の三ワル と呼ばれた建築家がいた。

 

 ホーワ  という建築家。

 アンドー という建築家。

 モンタ  という建築家。  以上三人のワル!

 

僕が大阪で修業していた頃は

モンタ  という建築家が北の国へ旅立ち、

関西の二ワル になっていた。

 

僕の修業場所に、その

関西の二ワル がよくやってきた。

 

 

その日の話題は、

「人のどつきかた」についてだった。

 

アンドー という建築家から

どつかれない距離を保って

僕は事務所の片隅で聞いていた。

 

まだ20歳か21歳の頃である。

 

「人のどつきかた」については

バイト先の大阪中央卸売市場で嫌と言うほど

実践的に、誇張的に聞いていた。

 

だけど、

アンドー という建築家の話は違っていた。

 

鮮烈だった。

 

相手を確実に仕留めるための

距離、タイミング、スピード、フェイント、ハート・・・・

 

どの話をとっても、

緻密に詳細がデザインされていた。

細部の隅々に神が宿っていた。

 

どつく相手に対する愛しみが感じられた。

 

 

 「鉄拳制裁!」

 

アンドー という建築家のみに許された

愛情表現であり建築表現。

 

 

アンドー という建築家の作品を分析するには

距離、タイミング、スピード、フェイント、ハート・・・・

というキーワードが必要である。

 

打ちのめされる心地よさにしびれていたら

いつの間にか、ハートを仕留められてしまう・・・・

 

 

 

その後、

アンドー という建築家は確実に世界を仕留めた。

 

 

 

  次回は、

  ホーワ という建築家の話をひとつ。

 

 


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