今月21日のブログで、流れ星のことを書いた。
青白くゆっくり長く尾を引いて、オリオン座の横を南に下って行った。
22日の夜、妹から電話があり、義弟が死んじゃった…と一言。
電波が悪いからまた電話すると言って切れた。
待てど暮らせど電話がないので、出掛ける準備をしながらこちらから電話して、
今から行くからと言って出掛けた。
片道一時間半。
何かあった時に運転を代われるように、息子を隣に乗せた。
家に着くと妹が独り、弟の隣に座っていた。
子供達は泣き疲れて寝たらしい。
今にも息をして、目を覚ますんじゃないかというような顔。
いつかこの日が来ると、覚悟はしていたものの、
正月に見舞った時は、そこそこいい顔をしていたので、安心していた。
二年間の家族共々の闘病だったが、よく耐えたと思う。
その精神力に頭が下がる。
私はたまに顔を出して、とりとめのない話をして帰るばかりだったが、
きっと言いたいことも多々あったと思う。
流れ星を呆然と見送りながら、ゆっくり流れるあの時間があったら、
弟の名前を三回言えたと、星を見送った後に思った。
二年間、毎日彼のことを思わぬ日はなく、
月を見れば必ず彼の回復を祈り、
そして、夜に鳴る電話のベルが怖かった。
南にゆっくり青白く流れていく星は、弟だったのではないかと思っている。