ビートルズに明け、ビートルズに暮れていく今年、
締めくくりは映画『愛しのフリーダ』でした。
彼女は、ビートルズが有名になる前からのファンでありながら、
17歳の時にビートルズのマネージャーに秘書になってくれと頼まれ、
そして11年間、ビートルズとともに生きた人です。
ビートルズのきずなはとても強く、
彼女は秘書を辞めてからも、
ビートルズとの暮らしを人に語ることなく今まで生きてきました。
孫ができ、おばあちゃんはこんな青春だったのよ、
今そう伝えておかなければ、それで終わってしまうと思い、
知り合いのカメラマンにたのみ、ビデオを回し映画にしたものです。
ボクが映画を感じたのは、愛、そして生きるということ。
彼女は、富や名声など何になる?そう問いかけてきます。
億万長者でも、癌には勝てず死んでいく。
そんなことより大切なことは、自分に正直に誠実に生きることだと言います。
生きていくことに対し、愛をもって向かい合っていることが伝わってきます。
いつもユーモアに溢れ、おばあちゃんになってもとてもキュート。可愛いです。
実はこの映画、劇場で2回観ました。
二週間の公開だったのですが、二回の日曜日に一回ずつ。
一回目は一人だったのですが、二回目はカミさんを連れて行きました。
ビートルズのコアな話ではありますが、
ビートルズを知らなくても、深く感じるものがあると思ったからです。
十数年前、東北を旅しました。
そのことを、歌の師匠である、秋田県出身の伊藤秀志さんに報告しました。
大威張りで、
「東北を回ってきました。秀志さんの故郷も見てきましたよ!」
彼は、誰と行ったのかと訊きます。
一人です!と胸を張って言うと、
お前は馬鹿か?なんで好きな人と一緒に行かないの?
一人で見るより、二人で見た方が倍見ることが出来るじゃないの。
馬鹿か、お前は。
そう叱ってくれました。
実は11月のポール・マッカトニーの公演もカミさんを誘っていましたが、
よく分からないし高いからやめとくと言われ、連れて行きませんでした。
このことは今年一番の後悔でしょうか。
ビートルズを知らなくたって、
あれほどのコンサートはそう観られるものではありません。
人生まだまだこれからだと、真剣に思っていますが、折り返しは過ぎました。
後悔はなるべくしたくはありません。
そう思い、映画は一緒に行きました。
二回観ても、しみじみいい映画でした。
師匠のところにもまだ歌いに行っていないので、
近いうちに歌いに行きたいと思っています。
相変わらず下手くそやと叱られに。