起き上がりこぼしのわたし初暦 まほろば 最新作 即興
今日は【年末年始】の連休の最終日となりました。今年の時間のスピードもこのまま加速してゆくのでしょうか。気温は上が１０度下が１度となっています。上より下の１度に注目しています。朝晩の異常な冷え込みはこの１度のためでしょうか。たった今外が暗くなりましたが、３月の【彼岸】に向けてまだまだ【短日】は続くようです。さて、今日の日曜も新作アップや本業の一日早い【仕事始】に励みたいと思います。まずは夜食の買い出しと【夜歩き】です。・・・《続く》
松を取る非のうち打ちどころなき絶望 まほろば 最新作 即興
快晴の年末年始が続いています。今日は【松の内】も【５日】になり、４日の１３度よりは幾分下がりますが１０度はセーブするようです。日差しも十分あるはずですが、先ほどから雨が降り始めています（すぐ止む）。今年最初の中央競馬の【金杯】も行われますが、一昨年の８か月間に続いて昨年１１月号から復帰した結社の【初句会】もあります。大晦日～元日の【初詣】に加え、３日の総鎮守素戔嗚詣で（芭蕉矢立初め記念碑）の疲れもあり、共に不参加の予定です。６日の週明けが【仕事始】に当たり、一挙に平常時間に戻ります。流されないためにも、今夜からいろいろと振り返ってみたり、今後の方針を探ってみたりの時間にしたいと思います。
私は１９７０年代の初めに青春期を送った者です。その私とほぼ同じ世代の代表を務める同人誌に２０１７年から参加しましたが、これは私にとってかなり大きなことでした。彼は２歳下ですが、あの７０年代の《空虚》を私より２年先に全身で味わわされたことになります。この２年の年齢差の意味は、その空虚感がさらに２年分重くのしかかって来たということです。その後、７０年代後半・８０年代そして９０年代と３つの《空虚》の深まりをまさに目に見えない【火の雨】のように浴び続けました。彼の数年前の作に次のようなものがあります。
鯛刺を買う溶け出しそうなからだのために 同人誌代表作 ２０１３
実に鋭い一句です。どこかの食品スーパーで鯛の刺身を買い求め、生の実感の乏しい自らの存在（身体感覚）と重ねています。この空虚感の始まりはすでに前世紀の３０年間にあり、これでもかというように更新されて来ました。・・さて、そんな余談はさておき、わたし（たち）の現在地はどのような場所なのでしょうか。俳句形式という変態的な詩型で、いったい何を言い残すことが出来るのでしょうか。・・・《続く》
淑気無し高齢単身者の暗黒
ラブホ街通り抜けたる淑気かな
無人バス灯のあかあかと淑気かな
銀紙の白とは違ふ淑気かな
ゴーストタウンと見紛ふ故郷淑気あり
ムスリムの槍投げ選手淑気満つ
ガラケーの侘びたるあをさ淑気満つ
ストリート・ミュージシャン乞食と違ふ淑気満つ
アレルギー皮膚炎消して淑気満つ
キリストをきりしとと呼ぶ淑気かな
久女碑の礫となりて淑気満つ
弁天池むかしは入江淑気満つ
愛染の二字浮き上がる淑気かな
給食のブリキの食器淑気満つ
非僧非俗ほど遠き身に淑気満つ
稲荷とはINRIと知りて淑気満つ
淑気満つまだ散歩犬見てをらず
冬三日月まだ人間でいる不思議 まほろば 最新作 即興
今日は【四日】早いもので【三が日】を過ぎました。今日４日も季語であり、７日までは同じように《季感》が横溢しています。今は【正月】【新年】なのだなあと心底感じることです。日本近代文学史上の詐欺集団である【俳句結社】【俳壇】の極悪かつ低能な詐術とは無縁の生活実感です。先ほど缶ビールなどの買い出しの帰りに、いつもの駅前公園のベンチで【冬三日月】を見上げていました。実際はすでに半月なのですが、数日前から揚がっていた分を含めてこう表現しておきたいと思います。気温が１０度を超え、風も無かったので【寒三日月】とはしませんでした。さて、今夜はやること出来ることが山積みされています。まずは、昨夜の【御慶】に続いて【淑気】にチャレンジしてみたいと思います。・・・《続く》
檻の中だけのしきたり御慶かな
御慶かな虎さんといふ虚無の人
ひふみよにいむなやつづく御慶かな
素戔嗚と芭蕉の近き御慶かな
無神論芭蕉が唱ふ御慶かな
矢立て穴覗けば暗し御慶かな
少年のこころがもどる御慶かな
九州弁忘れず御慶訛りだす
俳句とは静かな狂気御慶のぶ
トランプはまさかのキリスト御慶なり
老いの恐怖煙に巻かれて御慶かな
御慶ながく途絶えし部屋に我ひとり
御慶なほ必殺ドラマ観しあとに
ベトナム戦経て来し白さ御慶かな
文字化けの高齢単純者御慶かな
DVを潜り抜けたる御慶かな
大白狐御慶のしろさ煙だす
口下手の御慶を述ぶる幽さよ
江戸城の復興計画御慶かな
御慶なりラップで互い讃え合ふ
