まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

兵たちに告ぐ/新雑句雑感(60)~プロローグ5の始まり

2016-02-27 04:24:18 | 新雑句雑感
2.26首から下は獣なり  2.26人間とは何だ国家とは何だ  北一輝忌2.26の地底にあり  兵に告ぐの憐れいかほど春告草  満願や2.26の雪また雪  マツコ・デラックス2.26に号泣す  この街を追われ永久革命の焼野かな  無辺なるもの2.26の狙撃音  国家改造法案またも頓挫と亀鳴けり  戦後とは2.26のあおみどろ

見たことのない空/新雑句雑感(59)~プロローグ5の始まり

2016-02-25 22:50:23 | 新雑句雑感
東京の空遥かなり春の雪  見たことのない空見たことのない雪の街  淡雪の溶ける間もなく空見上ぐ  ビニール傘震わせてゐる春の雪  淡雪の溶けて明日は死ぬるかも  春の雪見たことにして母去りぬ  ここからは夢の通い路忘れ雪  淡雪や大仰に夢語りだす  雪の果まだまだ続く怪奇譚

わたしはクローン/新雑句雑感(58)~プロローグ5の始まり

2016-02-23 21:09:49 | 新雑句雑感
冴え返る細菌兵器といふ噂  冴え返る人のこころにある無明  冴え返る影から影へ火の飛べり  冴え返る新宿二丁目無音なり  コメントにわたしはクローン冴え返る  凍て返る生涯独身の誰か死ぬ  寒戻る我れにとどめは無用なり(寒もどるわれにとどめをさすごとく 鷹羽狩行) 老ゆるとは死を超えること冴え返る  冴え返る銅の時代の茫として  冴え返る夢から醒めても夢のまま

我らの時代/新雑句雑感(57)~プロローグ5の始まり

2016-02-17 18:26:08 | 新雑句雑感
春一番二番の闇に紛れこむ  もどり寒投降兵の立ち並ぶ  デスコミュニケーション春雷の鳴り止まず  春三番我らの時代の号砲あり(半世紀前の大江健三郎の小説) 義理チョコは慙愧の至りと春日記  バレンタインの日のヘイヘイポーラ出口無し  小切手帳の余白に春はまだ来ない  インターFMの崖下春潮の渦巻けり  泥酔の限りを尽くし燕来る  上野兵馬俑展春節は帰りたい  桐谷美玲は佐保姫の末裔と露知らず  余寒あり愛憐の火は絶やさぬやう  辻桃子に聞く春節の燭は何本か

さようならさようなら/新雑句雑感(56)~プロローグ5の始まり

2016-02-16 23:57:14 | 新雑句雑感
春一番夢の中まで透き通る  春一番時代屋の女房といふドラマ  難民の行方春一番強し  真っさらな母校の跡地春一番  春一番脱構築といふ誤謬  春一番に雨が加はる夢のあと  春一番空缶千個が転げだす  春一番岬巡りの笛が鳴る  ネフィリムの空膨張す春一番  ゆるカワイイの桐谷美玲春一番  さようならさようならの碑春一番