まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

三本の角/新一人吟行記(3)~プロローグ3の終わり(その8)

2014-07-31 22:38:01 | 一人吟行記
今日は月末の諸用件の終了後近隣のJR駅で久し振りに好物のとんかつを食べ満足の一日であった。この駅前は広大な公園がいくつかに分かれて拡がっている。その中の駅に一番近く、武道館への通路にもなっている場所が私の吟行地のひとつである。送電塔が周囲に何本か屹立し、眼前には地上を走る地下鉄の支線がさらに空中を走っている。駅前だけでなくかなり離れたところまで小さな商店街が散らばっている。この鉄塔の見える公園でこの日はさんざん座っていた。必需品の缶ビールも何と4本である。まず武道館からの大会参加者の列が続く。時折スポーツ外の何かの大会の場合もあるが、南関東のインターハイの幟が並んでいた。両脇のベンチには外人や何かブツブツ言っている老人、フリーター、杖をついた中年男性・・もちろん犬の散歩はひっきりなしに続いてゆく。句はガラケーのメモに書き込んだ。

夏疾風どこまで東京の体育祭  コクリートの円柱夏服の干されをり  モノクロの記憶は死なず夏の星  オスプレイに三本の角空炎ゆる  ここからは炎天公園で杭を打つ  夏の艪やその白熱を追い詰める

人間の父/雑句雑感Ⅱ~プロローグ3の終り(その7)

2014-07-31 03:20:29 | 雑句雑感Ⅱ
「はだしのゲン」はSTAP細胞のごときもの  憲法の日の天皇は人間の父なり  象徴から大衆へ天皇が耕せり  天皇の出自は扶余王(メシア)と檄文にあり  第五福竜丸を解体し再生す

人間になる夢/新一人吟行記(2)~プロローグ3の終わり(その6)

2014-07-30 21:35:51 | 一人吟行記
今夜いつもの駅前のコンビ二に買出しに出掛けるついでに球場のある公園に寄ってみた。目当ては銀杏青葉の巨木を見上げるベンチである。夏空に向かって、眼下の通路に向かって際限なくその領域を拡げてゆく木のパワーは何に由来するのかはかり知れない。ただただ圧倒されて見上げるだけである。明日で7月が終り、何のてらいも無く8月に入ってゆく。この数日に結社各誌が届く。現在4誌だがこのままゆくとキリが無いのでとりあえず1誌は切り捨てるつもりである。自選欄もあるのでまだもう少し・・と思ってもみたがやはりダメである。俳句や言語表現をめぐる基本的な考えが天と地ほど違っている。同じ人間社会でましてや同じ民族・国家において悲劇である。さてこの後NHKの歴史ヒストリアの与謝蕪村特集を観たい。

青葉若葉人間になる夢を見た  母逝きてなほ夏落葉拾いけり  アルベール・カミュの『最初の人間』戦争は止めておけ(再録)  戦さとはただ一輪の薔薇を待つ  醒め醒めと空蝉「愛さずにはいられない」

重信の夏/2020東京五輪に向けて思う~プロローグ3の終わり(その5)

2014-07-30 12:54:30 | 日記
週明け以来明け方に幾分肌寒さが続いている。その分昼間の変わることのない暑さが応える。今日の通院は来週に延期することにした。と言うのも病院のある場所が新宿であり、真っ直ぐ帰宅というわけにはいかず疲労も倍加する。今週はもう一つ重要な用件が控えており自制することにした。7月分の投句も全て了えることが出来たが、そろそろ各誌8月号が出揃う。一喜一憂の毎日が始まる。30数年前に最初の俳句入門時にはなりふりかまわず投句・句会と動きまくっていたが、さすがに今回の再入門は年齢的にも同じようにはいくはずもない。時代状況も地球レベルで想像を絶する激変ぶりである。全てが根底から覆った自他の環境で果たしてどのような自句の世界を成せるか何より楽しみである。 ねんてんが通る重信の夏まっさら  まほろば 

空中庭園/新一人吟行記(1)~プロローグ3の終わり(その4)

2014-07-29 23:01:08 | 一人吟行記
今日の東京北部は早朝に肌寒く、日中も32度止まりで最近の猛暑よりはいくぶん過ごしやすかった。夕刻より駅前に買い物がてらいつもの吟行地のひとつ球場のある公園に出掛けた。そこにある6個横並びのベンチの一つに座り、缶ビールを開ける。眼の前にはなじみの銀杏の大木がそそり立ち、日々次第にその青葉の分量を増してゆく。昨年11月に早々と剪定が行なわれ、その後も冬の間繰り返し続けられた。これではもう春には芽吹くことはないのではと心配していた。それが4月には青々と葉が甦り、今では空を覆い隠し、樹の下の通路に垂れ下がるほどのボリュームである。この真下でまだ明るいうちからのんびりと缶ビールを煽り、鬱蒼と生え揃った銀杏青葉を見上げる気分の爽快さは何ものにも替えがたいものである。夜8時からのNHK歌謡コンサートがなければそのまま何時間でも見上げていたい気分であった。

 銀杏青葉ふくらむ速さもて尊し  喝采の球音夏空に翳りなし  夏つばめ空の興亡炎となれり  夕立晴れ砂漠に空中庭園あり  P‐ARK新装開店夏深し(駅前の巨大パチンコ店)