まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

公園の違う時間/雑句雑感六~プロローグ4の終わり(その35)

2015-06-30 06:26:20 | 雑句雑感Ⅵ
夏燕裏木戸の闇迫り来る  夏燕空がそんなに恋しいか  夏燕泣いているのか眇とゐて  東急井の頭線神泉駅に夏燕  ピサの斜塔の再生工事昭和の日  夏つばめ当たり前の日々にありがとう  デスノートの死のあたらしき夏燕  ぽっかりと穴開いてゐる極暑かな  ほどよき距離保ちて白し夏燕  公園の違う時間に夏つばめ    

他人の句を読む/新俳句日記

2015-06-29 18:43:09 | 日記
今日都内でもいちばん近い紀伊国屋書店に出向き、俳句総合誌7月号3誌(購入は2誌だけ)に目を通して来ました。今回は1誌だけ好成績でした。メインの雑詠では3句のうちの1句だけが4人の選者の佳作に入りました。前号は3句がバラバラに3人の選者の佳作だったのに対して、また違うパターンでした。ついでにガレージセール専門のスポットに寄り、2枚の中古CDを買いました。1枚目は英国のロキシーミュージック『アヴァロン』(1982)、そして2枚目がJ-POPのYUI『HORIDAYS IN THE SUN』(2010)です。いま早速ロキシーから聴いていますが、1970年代のブリティッシュ・ロックの系譜の中でも飛び抜けて異色の存在でボーカルのブライアン・フェリー、キーボードのウライアン・イーノをはじめ21世紀の現在聴いても新鮮に聴こえます。帰宅すると所属している東西2つの結社の西の方から原稿依頼(分担)のハガキが届いていました。前回は特別作品(10句)だったのでまだ余裕がありました。しかしこんどは当該号の全同人のピックアップとその中のベスト3句の作品評です。かなり大変なことになりました。
そんな馬鹿なと思われるでしょうが、実は私は同人ではありません。一昨年の10月にブログで20数年振りに句作を再開し、まだ2年も経っていないのに名の知れた結社の全同人の作品を読み込み、選評を加えるような立場ではないのです。長いブランクの前に同人だったところの主宰へのこの結社の信頼が絶大で、それは私への過大評価につながっているようです。いずれにしてもやるしか道はありません。・・・《続く》

我ら日本人/雑句雑感六~プロローグ4の終わり(その46)

2015-06-29 05:21:44 | 雑句雑感Ⅵ
白雨や母たる者は濡れ通し  白雨去るキリストはまだ未熟なリ  細きもの天より垂れて半夏雨  無謬なりレンタルビデオの細雪  艦砲ぬ喰ぇーぬくさー青岬  梅雨晴れやもう英霊は何も言うな  恋人よ我が胸に帰れ長梅雨のパラパラ  荒梅雨や浪越徳次郎は生きていた  捨身即救身〈奥崎謙三〉に雪降り積む  白抜きの日の丸白抜きの我ら日本人  炎天につぐ炎天島本正行一等兵(奥崎謙三「ゆきゆきて、神軍」より)  

大阪のキタロー/雑句雑感六~プロローグ4の終わり(その46)

2015-06-29 02:21:49 | 雑句雑感Ⅵ
青梅雨や沖縄全戦没者追悼式(6月23日)  青梅雨や内観写生を継承す  コルトレーンの「バラード」青梅雨の最たるもの  青梅雨や横井庄一は死ねません  青梅雨の青とは誰か濡れ過ぎぬ  青梅雨やたま駅長の死の報せ  青梅雨や耳を塞げば海のおと  青梅雨の新宿三丁目の靴みがき  青梅雨やまだ人間でいる心地良さ  ここまでは青梅雨の炎は届くまい  あがた森魚のあがたがたがた青梅雨は  青梅雨や大阪のキタローといふ男    

ワンダフルワールド/雑句雑感六~プロローグ4の終わり(その45)

2015-06-25 14:54:27 | 雑句雑感Ⅵ
夏越の夜ルイ・アームストロングのワンダフルワールド  いつからか茅の輪くぐらず薄れけり  フラフープなのか茅の輪を抜けきれず  神人の背後で茅の輪を凝視せり  形代に息吹きかけて記名せず  形代や沖縄全戦没者増え続く  アメリカぬ世いまも茅の輪林立す  父の背を越えて茅の輪くぐりけり  別姓の夫(つま)より茅の輪くぐりをり  形代を夫婦別姓の証しとす  人間はおしまい茅の輪くぐりけり  沖縄戦全記録茅の輪くぐりけり  くぐりたる茅の輪の果てに戦さの世  オヤジバンドまるごと茅の輪くぐりをり