昨夜は、有楽町の外国人記者クラブで、グレゴリー・ハードリー氏の「出版記念講演会」に行ってきた。あちらでは ”Book Break" という名称とスタイルのイベントだ。
本は「Field of Spears」(竹槍の里に)。副題は「The Last Mission of the Jordan Crew」。
昭和20年7月20日、敗戦の1ヶ月前に新潟を空襲したB29戦略爆撃機が墜落した。ゴ-ドン・ジョーダン機長以下12人の飛行士に、その後何が起こったかを徹底取材したドキュメントた。
一冊の本が、著者自身によってかくも静かに、しかし情熱をもってプレゼンされたのは驚きだった。
パソコンのパワーポイントを使いながら、あくまで熱意がスキルを支配して、語り、朗読、フットノート、データ、取材エピソードによる劇的構成。
それは、パソコンと声を使った、新しい表現の可能性を示唆し、囃子方はいないのに、「能」を見ているような思いになった。
(動画ゆっくりと)
テニヤン基地を離陸するB29、
上信越の図面を断ち切って引かれた飛行ルート、
漆黒の新潟上空を照らすサーチライト、
B29の隔壁が開いて、ゆっくりと地上に落下する焼夷弾のひとつ、ひとつ
(語り)
原爆の2倍の巨費を投じて開発されたB29に
「真珠湾」の意趣返しとして乗り込む
Gordon Jordan を隊長としたパイロット12人のプロフィール
「爆撃は、『ミルクを配達する』ような作業でした。
終われば帰還して、基地のベッドで眠りこけるはずでした」
数千機製造されたB29のうち、あの夜、新潟に炎上墜落した
たった一機を待ち受けていた運命
著者の調査とインタビューによって初めて明かされた
地上に降ったパイロットたちの心情
「パラシュートで脱出したパイロットにとって
降下するひとときはだけは、
束の間の平和な時間でした」
平和を裏切る、累々たる地上の焼死体。
得物を持って待ち受けた村人たちの行動と、出会いの真相。
リンチと連行の果てに、一夜限りで済まなかった、
双方を悩ませたトラウマの実相。
日米双方に取材し、「それならば」と死者が蘇り、一冊の本の紹介を超えて「歴史」が垣間見えた夜であった。
本は「Field of Spears」(竹槍の里に)。副題は「The Last Mission of the Jordan Crew」。
昭和20年7月20日、敗戦の1ヶ月前に新潟を空襲したB29戦略爆撃機が墜落した。ゴ-ドン・ジョーダン機長以下12人の飛行士に、その後何が起こったかを徹底取材したドキュメントた。
一冊の本が、著者自身によってかくも静かに、しかし情熱をもってプレゼンされたのは驚きだった。
パソコンのパワーポイントを使いながら、あくまで熱意がスキルを支配して、語り、朗読、フットノート、データ、取材エピソードによる劇的構成。
それは、パソコンと声を使った、新しい表現の可能性を示唆し、囃子方はいないのに、「能」を見ているような思いになった。
(動画ゆっくりと)
テニヤン基地を離陸するB29、
上信越の図面を断ち切って引かれた飛行ルート、
漆黒の新潟上空を照らすサーチライト、
B29の隔壁が開いて、ゆっくりと地上に落下する焼夷弾のひとつ、ひとつ
(語り)
原爆の2倍の巨費を投じて開発されたB29に
「真珠湾」の意趣返しとして乗り込む
Gordon Jordan を隊長としたパイロット12人のプロフィール
「爆撃は、『ミルクを配達する』ような作業でした。
終われば帰還して、基地のベッドで眠りこけるはずでした」
数千機製造されたB29のうち、あの夜、新潟に炎上墜落した
たった一機を待ち受けていた運命
著者の調査とインタビューによって初めて明かされた
地上に降ったパイロットたちの心情
「パラシュートで脱出したパイロットにとって
降下するひとときはだけは、
束の間の平和な時間でした」
平和を裏切る、累々たる地上の焼死体。
得物を持って待ち受けた村人たちの行動と、出会いの真相。
リンチと連行の果てに、一夜限りで済まなかった、
双方を悩ませたトラウマの実相。
日米双方に取材し、「それならば」と死者が蘇り、一冊の本の紹介を超えて「歴史」が垣間見えた夜であった。