石井信平の 『オラが春』

古都鎌倉でコトにつけて記す酒・女・ブンガクのあれこれ。
「28歳、年の差結婚」が生み出す悲喜劇を軽いノリで語る。

我が家の重量あげ競争

2007-11-30 23:29:05 | 雑談
 妻はいま、オラがひっくり返った場合の起こし方、持ち上げ方を、あれこれ研究している。

 膝の使い方、腰の入れ方で、A地点からB地点へ移動させることに大きな違いが生じる。これは相当に滑稽で、高齢化の時世だから、介護競争をテレビ番組にしてもいいかも、と思うこのごろだ。

 ところが、オラの体重が90キロを超えようとして、最近、妻は悲鳴をあげ始めている。訓練でネを上げるようでは、本番での狼狽が思いやられる。

 妻は「重機」の予約購入を考え始めている。

この混雑は何だ?

2007-11-29 23:11:16 | 社会
夕方の新橋駅前でビックリ仰天。黒山の人だかり。何んだ、何んだ・・・
 これが「年末ジャンボ宝くじ売り場」の混雑であった。

 ここの売り場が、過去にいくつもの当たりくじを売ったということで、人々はここに雲集してきているわけだ。

 この風景を見て、景気は「持ち直して、上昇中」などという政府発表を、あなたは信じますか?

安倍氏に名誉があったのか

2007-11-28 15:32:18 | 政治
 きょうは東京地裁で第4回「山田厚史さん裁判」。提出文書の確認で10分ほどで終了。次回公判は年明け、1月25日午前10:30から、103号大法廷で。

 場所を六本木に移して「山田氏を支援する集会」。ゲスト・スピーカーは経済ジャーナリスト・町田徹氏と軍事評論家・田岡俊次氏。オラが司会進行する。

 町田氏の話には、会場一同が驚いた。田岡さんの言葉によれば、その「気迫、取材力、論理性に感動した!」

 裁判の元となった山田発言は、実は町田氏の粘り強い取材によって日興コーディアル証券の経営実態をあぶり出した結果だ。

 「安倍事務所はなぜ僕を名誉毀損で訴えないのか」という町田氏の啖呵は実にカッコよかった。キラリ返す刀で、彼は安倍に反撃しない朝日新聞を切った。  
  
 田岡氏の話は、「敵前逃亡した大将」の安倍に、山田氏に毀損されたと称する名誉など「元々あるのか?」と問いかける手厳しいものだった。

 いずれも山田氏を支援してきたからこそ聞けた、いい話だった。終わって、朝日の論説委員、高成田氏も交えて、近所の喫茶店で懇談。
 

陛下、「世界遺族会」にご出席ください

2007-11-27 22:42:28 | 雑談
 きょう「日本遺族会」創立60周年式典が九段会館で開催された。ここは靖国神社そば、旧「軍人会館」だ。

 朝日新聞が伝える天皇陛下のあいさつ
「戦争による深い悲しみを経験した遺族の持つ、戦のない平和な世界実現への強い希求を、戦後に育った人々に伝えてゆくことは、誠に大切なことと思います」

 官僚的な「あいさつことば」に聞こえるが、よくよく見ると天皇の「私情」が読みとれる。

 彼は「遺族の深い悲しみ」が戦後に育った人々に「伝わらないこと」を本気で憂えている。その思いが「伝わって来る」ことばである。

 平和運動を実践してきた鶴見俊輔さんは、かつてオラに語った、「今の天皇と私の平和思想は同じです」

 日本遺族会は「祈る」集団だ。同時に、帝国の一員だった台湾・朝鮮の遺族を排除した「ミニ国家」で、遺族年金の集金装置、自民党の集票マシーンでもある。

 オラは一つ疑問がある。深い悲しみを体験し、戦いのない平和な世界を目指すなら、何故「世界遺族会」を作らないのだろう? 中国人、アメリカ人も迎え、国境を越えた場所で挨拶する方が、陛下にはふさわしい。

覇者を目指した男・ナベツネ

2007-11-26 10:53:20 | 人物
 きょう発売の月刊「宝島」08年1月号の巻頭に「覇者を目指す男・ナベツネの本懐」を寄稿した。

 その冒頭の一節

 読売新聞社では、「ナベツネ」ひとり元気がいい。政治・報道・スポーツ・芸能、あまねく支配する読売グループの「天皇」として彼は君臨している。社内のタブーは「ナベツネ批判」、とりわけ彼の死である。「Xデー」は囁かれることさえない。 
 
 その中盤の一節

 彼にはジャーナリストとしての理想や使命感はなかったのだろうか? なかった。オレはもっとでかい人物で、天下国家の覇者になる。そのために読売社内で覇者になり、読売を天下の覇者にする。これがナベツネの歩いた「ロング・パワー・ロード」だった。
 ナベツネの行動を「メディアとして行き過ぎ」と批判しても、私には「影響力なき者」の怨嗟と嫉妬に聞こえる。いま、老若男女に蔓延している気分は「自分には影響力がない」という自信喪失だ。だからこそ「影響力の星」として天高く輝くナベツネがまぶしいのだ。

 その終盤の一節

 しかし、「Xデー」などまるで準備していない読売グループの狼狽ぶりが目に見えるようだ。「覇者」が残していった新聞界の巨像「ヨミウリ」を、一体誰が操縦できるのだ? 
 ナベツネのいない読売新聞は、太平洋戦争の責任追及をする果敢な連載など、もうしない。首相の靖国参拝に苦言を呈しない。ひたすら「国策」に追従する、醜い「でくのぼう」に堕してゆくだろう。
自前で考え、判断できる魅力的なジャーナリストが社内にいない! 読売は一千万部超の「官報」配給会社になるだろう。もはや新聞社じゃない。今もその兆候がある。
 三途の川を渡りながら彼はうろたえるだろう。「オレがいたから、社員の主体性が育たなかった!」。それでいいのだ、覇者から転落する読売を見ずしてナベツネは昇天できたのだから。

ある親族会議

2007-11-25 09:01:42 | 社会
某氏夫妻の「経済破綻」をめぐって、その親族・友人で善後策を話し合う会合に出席を求められた。妻とともに茅ヶ崎海岸近くの友人宅に行く。

 2時間の前向きな議論百出。オラには金はないが知恵はある。

 プロデュースとは「熱狂」だ、と言ったのはテレビマンユニオンを創立した故・萩元晴彦さんだった。持続的な熱狂があれば、かなりの問題は克服できるはずだ。

 気分転換に藤沢で下車して、ヤキトリと熱燗で、腸にまで元気を注入する。


ミシェラン騒ぎ

2007-11-24 06:10:12 | メディア
高い値段を取れば、それなりにウマイだろうとは思うよ、今回の「ミシェラン格付け」騒動。

 お墨付きがないと、ウマイ・マズイが言えなくなったのか。日本人の「貧しさ」が露呈した、いやしい報道ぶりであった。人形町・濱田屋で天ぷらをほおばって、絶句するテレビレポーター。

 ウマいからではない、料亭の座敷に上がるだけで「平均予算4万円」の値段に、舌がシビれて、ものが言えなくなったんじゃないか。

 かつて、お茶の水に「味一」という、カウンターだけの中華屋がありましたが、そこの「中華丼」が小生には青春の日のごちそうでありました。

 「神田をカルチェラタンに!」の、1970年闘争の頃。右も左も「おフランス」が好きなのだ。催涙ガスの香りも適度な塩加減で結構。150円、10分間で食べ終わったが、オラの格付けでは「三つ星」でした。

 昨夜は妻の実家でスキヤキを食べる。義父がオーストリアで買ってきたワイン「Hoper/PINOT BLANC」をあけました。

 間違いなく「三つ星」の食卓。僕のキラキラ星!

「冷戦」の写真が語るもの

2007-11-23 13:56:08 | メディア
 22日の夕方、幕張メッセの後、お茶の水に向かう。

 駿河台の中華「漢陽楼」にて腹ごしらえ。ここは、戦前に周恩来が留学生として出入りしていた由緒ある場所。サイズも雰囲気も「飯屋」と言うにふさわしい。
 
 午後7時から明治大学「紫紺館」で、友人マイケル・スタンレーの「写真によるプレゼンテーション」の夕べに出る。 

  From the age of MAD
Photographs and narrative commentary
Remnants of the cold war arms race

 「狂気の時代から」 
 写真と語りによるプレゼンテーション
 冷戦下軍事競争とは、いったい何だったのだろう?

 ネバダやニューメキシコに広がる砂漠の核実験場は、冷戦の「古戦場」だ。しかし、そう呼ぶには、あまりにも乾ききってロマンのかけらもない。

 彼は原爆実験場、ミサイル基地跡、B29やB52などのスクラップが放置された現場の「その後」を撮り続けた。累々たる、壮大な軍事的「浪費」。

 ネバダでは、羊や豚など動物たちを檻に入れ、家や橋を造って被爆実験をした。その「成功」を確認して、10日後には本物の原爆をヒロシマ上空に落とした。

 檻の残骸、廃屋の床や壁の映像だけで、事態の恐ろしさが伝わってきた。
 映像とは「事後検証」可能な営みであることがわかった。

 紫紺館とは、明大の先生方がサロンとして使える素敵な空間だ。ワインを呑みながら、客たちが自由に質問したり討論しつつ、スライドを見て行く。知的でくつろいだひとときだった。 

 琵琶法師のような「語り」に、写真とサロンが合体した、新しいメディアのありかたを示唆されたような夜であった。
 

放送機器展に漂う「危機」

2007-11-22 23:20:59 | メディア
 幕張メッセでの「Inter BEE(国際放送機器展)」に妻と出かける。広大な展示会場に、放送・映像・通信に関わる技術が世界中から結集して、実に壮観であった。

 人の毛穴まで見せるか、と思わせるソニーの高解像度カメラ「4K」など。チャップリンがこの場に現れたら、どんな野心で、次の作品を構想したであろうか?

 技術のとめどない躍進に、人の想像力と「制度」がついていってない。そのことの無惨が骨身にしみる現場である。

 家でテレビをつければ、番組が放射する魅力は、明らかに40年前より衰亡している。技術の発達の前で、制作者たちは、どう言い訳するのであろうか?

 あちこちで、取引先同志の「名刺交換」が繰り広げられていた。この「交換」から世界をアッと言わせる陰謀が生まれることを願う。
 

記憶喪失の男に、国防を任せられるか

2007-11-21 00:56:17 | 政治
久しぶりに、由比ヶ浜海岸の「スカイラーク」で朝食。朝の海は、やっぱ、いいなー。

 アイルランド人の教授と一緒になる。彼は最近の「防衛庁接待騒動」を英字新聞で読んでいて、実に詳しい。

 「防衛大臣だった額賀、久間氏が守屋氏との宴席に出たかどうか、覚えていない、というのは驚きだね。覚えていない、思い出せない、思いが湧いて来ない、といった答弁が有効ならば、いま獄中にいるほとんどの囚人は無罪放免だよ。ゴルフ、宴会の毎日で、挙げ句の果ては『資料を探したが見つからない』だって。日本人はよくこんな男たちに国家の防衛を任せていられるね」