じいちゃんのつぶやき

生涯学習のつもりでブログを始めました

自力立ち上がりが出来ぬ老人の介護は大変

2010-05-18 14:41:23 | 日記
隣家の80歳を越えるご婦人が片手に大きな包帯をしている。
手の甲の皮が剥がれたので、幾針も縫う手術を受けたとのことである。
85歳を越えるご主人がベッドから立ち上がるとき、介助していて
一緒に転んだとのこと。

ご主人は足が弱って、1年ほど前から自力歩行が難しくなりつつあった。
あるとき、庭の手入れしていて、転んだまま3時間ほど地面に寝そべって
いたと、本人さんがおっしゃっていた。
自分で立てないほどに足腰が衰えていたのである。

例えば、体重50㎏の人を支えるのに、どれほど力が必要かを考えてほしい。
固い50㎏の荷物を持ち上げるるとすると、わたしたちは身体を痛めてしまう
だろう。 バランスを失った柔らかい人体でも重たいものです。
老人の奥様ではとても支えきれない。ご夫婦ともに骨折しなかったのが
もうけものぐらいである。

老が老を介護するのは危険を伴う。特に、身体移動が不自由な老人を
介護するには、専門の介護士でも危険な作業になる。介護される人の
協力が得られないと、更に危険度が増す。介護人の方が痛むのである。

老人施設でも介護事故が発生するが、身体介護のときの事故がいろいろ
問題をふくんでいる。身体移動がままならぬ状態の老人を動かすときは
介護士の連携プレイが必要になる。 力任せに体を持ち上げていては
老人を骨折させることになる。とくにご婦人は骨粗鬆の方が多いので
優しく介助しなければならない。

身体事故の起こる危険な時は、お風呂場に移動するとき、脱衣所で老人の
衣類脱着するとき、ベッドからトイレへの往復移動などのときである。
このとき、介護士の介護失敗がよく起こる。裸のお年寄りとともに床に
倒れこんだりして、骨折を引き起こす。

介護士の体も痛む。腰痛が職業病のようになっており、介護現場から
はなれる理由の主なものの一つとなっている。介護士の職場は
危険・汚い・きつい仕事がいっぱいである。使命感を持っていないと
永く務められない職場である。 家庭での老人介護も同じである。

いま、老人の身体移動をたすけるリフトがいろいろ出ている。 天井の
レールを動く電動タイプ、ベッド脇や風呂脇に据え置くアーム式などが
ある。また、車椅子に移乗するのに便利なタイプが発表されている。
家庭での介護に使うリフトの介護保険レンタルが出来るものがある。

ご家庭の事情や身体状態に合わせて、大げさでない介護器具を揃える工夫を
していただきたいとおもう。「老々介護」ご苦労様。