天皇誕生日の祝日、近所の84歳のおばあちゃんが交通事故で死亡した。
夕方5時45分の夕暮れ時、国道3号線下側道で乗用車にはねられた。
事故の発生点は国道3号線(立体)を挿んで、国道バイパス上下線が
並行して走っているところ。
それに、県道と市道それぞれ1本が直角に交差しているので、
立体交差の脚橋を取り囲んで、
ちょうど井桁のような区画が出来ている。(地図参照)
市道には、片側とはいえ歩道があるので、信号を守りさえすれば
事故は発生しないはずだが、ここで学生が以前車にはねられて死亡した。
悪いことに、現在、国道3号は2車線から4車線に拡幅工事中で、
新らしい脚橋を増設中。
自動車のドライバーが見通しが利きにくいところもあったろう。
事故とはこんな悪条件が重なって発生する。
はねられたばあちゃんは、信号は無視する、歩道は歩かない、困った人だった。
この人、
ある夏の日、日傘をさし、買い物袋を提げて、横断歩道でもないところを、
信号の色などお構いなしに悠々と歩いていた。
だいぶボケているらしく、見かねて私が注意したのだが
何と答えたと思います?
「危のうなか。車は通うりょらん」であった。
歩道や信号が付く意味がわからないのでは、お手上げである。
きつい言葉で指導したが、効き目があるはずもなかった。
足は強いが、頭が弱くなった老人をかかえた家庭が近所にあるが、
家人は夜もおちおち休めない悲劇にみまわれている。
そのご苦労は、寝たきり老人を抱えた家よりもさらに深刻である。
介護保険の現場の最重要のテーマのひとつである。
老人をはねたドライバーの前方不注意と新聞記事にあるが、
事情を知る関係者は複雑な感慨を持っているだろう。