じいちゃんのつぶやき

生涯学習のつもりでブログを始めました

直木賞作家葉室麟と歴史学者中野等のトークショウ「立花宗茂」を聴く

2012-05-28 23:08:11 | 日記

5月23日(日)、柳川の立花邸「御花」の松濤館でトークショウ「立花宗茂~小説と史実~」を聴いた。
作家葉室麟と史学研究者中野等との対談は主催者があわてるほど聴衆があつまった。
会場で頒布された葉室麟著「無双の花」は品切れとなった。

立花宗茂を描いた歴史小説「無双の花」は今年1月、文芸春秋から出版されたが、いま、第四刷が書店に
並んでいる。著者葉室麟氏は五十歳から文筆業に入ったといわれる直木賞作家だが、新聞記者の
仕事が永かったので、文章はしっかりしているし、史実を踏まえて人物像を描いている。生意気なことを
申し上げるつもりはないが、まこと「無双の花」は確たる構想に確かな表現で文章が綴られている。

「無双の花」は宗茂の正室「千代(ぎんちよ)」をイメージした花である。小説の中心に宗茂と千代との
葛藤を描きながら、「義に生きる宗茂」を理解していた千代の心情を想い描いている。二人を外側から
見ることしかできない私たちなので、作家の卓越した文章構成と表現に感心する。

葉室氏は「昨日は久留米で落語家とおしゃべり対談」で疲れたといいながら、歴史学者中野等九州大学教授と
気のあった対談にしてくれた。

中野先生は宗茂研究で名の知れた方で、吉川弘文館の人物叢書「立花宗茂」が長く読まれている。私の
自家製本「立花宗茂の時代を寸描」は先生の本に教えていただいて、書き始めたようなものである。
このたび中野教授にお会いできたので、この私本を読んでいただくことをお願いした。  私はいま
なんだか、宿題を提出した学生のような落ち着かない気分でいる。


「総合こども園」案には首をひねる、保育と教育とは別物

2012-05-22 02:09:22 | 日記

少子化が進んでいるにもかかわらず、保育所の待機児童の数は4万5000人を超えて
いる(11年10月1日現在、政府発表)。相変わらず減少していない。

政府はこれまで、幼稚園に保育所を併設する「総合こども園」に移行する案を推進してきた。
0歳児から預かる保育所の需要が増えている社会現象は続く。
公立保育所に幼児を預けたい母親が増えるのに、保育所が応じきれない現実。

政府は幼稚園に通園する3歳児以上の定員割れに目を着け、平成15年度から
幼稚園の保育所化、併設化を目論んできた。だがこの危機回避策は現実的でなく
その実をあげていない。幼稚園は幼児の教育機関なのであり、学校なのである。
設備も教育サービスも保育所と異なり、スタッフも資格がちがう。保育所化は
どだい無理である。
幼稚園の定員割れは、教育サービスが親が考えるほどには充実していない
園の努力不足に原因がある。

政府は今回、0~2歳のみ預かり公立保育所を除き、すべての幼稚園と
保育所を対象に「総合こども園」移行を再指向した。
また施設制度を認可から「指定」へ切り替え、民間参入の施設の増加を狙うとしている。

「3年」で「総合こども園」への移行を試みる案は、現実的でなく、政府は
公立保育所1万の「移行10年」計画に切り替えたのだ(5月政府方針)。
政府は今国会に子育て支援策「子ども・子育て新システム」として提出する。
「総合こども園」はその中核であるそうだ。

酢と醤油を混ぜ合わせた調味料を貴方は料理に使えますか。
幼稚園自体の保育園化の非協力は消えると貴方はおもいますか。
地方自治体の(173市議会)の新制度への反対は不当だと考えますか。

専門家が首をかしげるような机上案であってほしくないのです。
子育てに私たちは協力したいのです。 身近な例を紹介します。
大野城市社会福祉協議会は子育て福祉に携わる事業として、母親の代わりに
子どの通所・通学の助けをしています。地方自治体福祉の関係者の多くは
子育ての大切さを理解して協力したいと考えています。