民主党の前原政調会長は参議院での防衛大臣の罷免決議を受けて
「田中防衛大臣の罷免やむなし」と発言した。私は賛成しない。
北朝鮮のミサイルへの対応遅れは、内閣官房長・副官房長の情報管理の
失敗によるもので、防衛庁の情報通報遅れに責任をかぶせるのは、問題の本質を
見誤っている。
元内閣官房副長官補柳沢協二氏が毎日新聞「発言」コラム（４月３０日朝刊）で
迅速な情報提供が出来なかった事情をつまびらかにしている。
０９年４月、日本の東北地方を横断したミサイルの情報は発射時点で直ちに
公表する準備を整えていた。米軍からの早期警戒情報を受け取って、１分程度で
関係自治体にエムネットを使用して伝達することが出来た。弾道下にあたる
地域住民の「疎開」も議論されたが落下の可能性を検討したうえで
その必要はないと判断された。 と氏は述べている。
今回のミサイル発射は事前に知らされ、弾道線も発表されており
防衛担当者は迎撃ミサイル搭載の軍艦や地上パトリオット部隊を
配備した。また、自衛隊通信隊を派遣して、
自治体の要請にこたえて、全国瞬時警報システム（Ｊアラート）の
チェックまで済ませていた。
これまで幾度か北朝鮮ミサイル発射の順次継続情報提供の失敗もあって
情報を確認しながら公開する方針を今の内閣はきめたらしい。
だが、政府は危機には迅速な情報を提供しなければならない。
この基本の上に情報システムのシミュレーションをしておかねばならぬ。
米軍のＳＥＷが北朝鮮のミサイル発射を発表したのであれば
内閣官房担当者は寸刻を置かず、国民に対して政府発表をすべきだ。
あとは、確認情報・ミサイル巡航情報・国防情報・ミサイル着弾情報・
被害状況などを逐次効率的に報告していけばよい。
今度の場合、ミサイルが1分程度で空中爆破しているので、テポドンの
巡航情報として知らせてもらえば国民は安心できたはず。
自衛隊からの情報遅れは自衛隊の情報管理能力のレベルの
問題として、また、防衛大臣を補佐するに不備なところがあったとして
現場の責任を問えばいい。
新聞コラムに寄稿した柳沢協二氏は危機管理の難しさを
指摘しながら、今回の国防担当者の責任をやんわりと釘をさしている。
私はもっとはっきり責任を指摘したい。国防担当者を厳しく追及したい。
わがことだが、二月から飛来してきたスギ花粉とヒノキ花粉で
悩んでいた。花粉情報を頂いていたが、何せ自然相手なもの
だから頭の諸器官不調はどうしようもなかった。
これからすこしばかりブログを書き足していきます。
