づ第6場後半。
その電話は時江が融資を頼んでいた大栄産業からだった。
嬉々としてその電話に出た時江は、会話の中そのその表情を曇らせて行く。
やがて電話は相手方から一方的に切られ、時江は呆然自失となる。
心配した大吉とスエに権藤から借金を返済する為の融資を大栄産業に断られたと告げる。
大吉は、先日の富田との話の中で出てきた権藤と大栄産業が手を結んで老松の乗っ取りを画策している事に確信を持つ。 そんな事に気付かない時江は借金の返済に苦慮する。
大吉は、時江と富田の間にある誤解を解いて、富田に援助を頼もうと進言するが時江は聞き入れないどころか、怒り出す。
時江は、かつて恋仲だった富田に捨てられたと思っていた。 時江の怒りはとどまる事を知らなかった。 大吉とスエは時江に追い出される。 悲嘆におくれる時江。
やがて時江は金策の最後の手段として、娘咲江のお見合い相手に承諾の返事をし、援助の切っ掛けとしょうと電話する。
その行為はかつて時江の父が、老松を救う為にとったものと同じだったとは知らない時江であった。
第七場に続く。
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