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序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

劇団芝居屋第36回公演「通せんぼ横丁」第三場ー3

2018-12-16 15:19:41 | 覗かれる人生芝居
     未練気な太郎。 勝利 「じゃ、夜風は身体に障るから、帰った方がいいん じゃないですか」 太郎 「だから今すぐどうこうなる訳じゃないって言ってる だろう」 美樹 「お父さん、おじ様が心配するのは当然よ」 太郎 「だから俺は大丈夫なんだって」 勝利 「でも皆さんにこれ以上気を使わせちゃ何だから、ね え、宮本先生」 美樹 「おじさまの言う通りよ。でもまだ何か話があるんな ら・・」    . . . 本文を読む

劇団芝居屋第36回公演「通せんぼ横丁」第三場ー2

2018-12-13 15:46:16 | 覗かれる人生芝居
太郎 「なあ、光子」 光子 「!・・・・なにヨ」 太郎 「俺、お前と付き合うときに約束したよな、絶対に一 人前の絵描きになるって」 光子 「・・・ええ、そうね」 太郎 「俺はそれ以来ずっと前しか見てこなかった。脇目も 振らず自分の画業の事しか考えてこなかった。それは絵描き の世界で一人前になる事が皆を幸せに出来る事だと信じてい たんだ。・・・でも、お前は別れを切り出してきた。何で だって思っ . . . 本文を読む

劇団芝居屋第36回公演「通せんぼ横丁」三場-1

2018-12-11 21:47:30 | 覗かれる人生芝居
     すっかり夜の帳が降りた横丁。 佐知 「ねえ、さっきの話ってカアサンの旦那の事なの?」 由美子 「元よ、元旦那」 佐知 「ああ、そうか。画伯って言ってたけど、画伯って絵 描きさんの事でしょう」 由美子 「そう、絵描きさんだよ。だって画伯だもの」 陣五 「ああ、サッチャン知らねえのか、カアサンが此処で 店やったいきさつ」 佐知 「聞いた事ないね」 由美子 「そうか。カアサン、滅多に自分 . . . 本文を読む

劇団芝居屋第36回公演「通せんぼ横丁」第二場ー4

2018-12-09 21:21:13 | 覗かれる人生芝居
光子の娘の美樹が勝利の所から駆けつけて来る。 光子 「それじゃ、能書きなしで二回目の乾杯と行こうか」 陣五 「オイース」 光子 「それじゃ、乾杯!」 一同 「乾杯」 美樹 「ちょっと話があるの」      一同とは離れる光子と美樹。 美樹 「お母さん、怒らないで聞いてね」 光子 「なんだい」 美樹 「実はね。今日会社にいたら急に携帯なった の・・・」 光子 「・・・誰から・・・ああ、勝 . . . 本文を読む

劇団芝居屋第36回公演「通せんぼ横丁」二場ー3

2018-12-06 19:46:31 | 覗かれる人生芝居
とんだドタバタの中,光子が現れる 陣五 「なあ、カアサン。先にやっとく」 光子 「そうだね、後は美樹と勝ちゃんだけだから、一回目の乾杯しちゃおうか」 由美子 「そしましょう、そうしましょう」 陣五 「静粛に」 光子 「ありがとう。・・・ええと、思えば二年前に区画整理の話が持ち上がってさ、まあ、すったもんだあって今日を 迎えたんだけど・・あたしは三十五年間ここにお世話になった訳さ、今 . . . 本文を読む