MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

PLAN 75

2023-05-04 05:05:49 | 邦画
日本映画を積極的に見て行こうって言う企画で視聴した作品でしたが
映画の情報全く入れませんので、見終わっていやこんな重たい映画を良く作ったなぁ
っていうのが真先に浮かんだ
少子高齢化が一層進んだ近未来の日本の現実を描いて見せたSFでもあり
実際にこんな日本になっていくかも知れんと思ったらこれから後期高齢者のグループ(それも国が分類してるからねぇ・・・)満75歳からの老人対策をアイロニー的に描きつつも
どこか本質をついてくる映画だったなぁ
 
お話しとしては先に書いたように近未来の日本、満75歳を迎えた後期高齢者の老人に、自らの意志で生死の選択権を与える制度“プラン75”の法案が国会で可決すると同時に即施行された。“プラン75”とは自らの意志で希望する安楽死制度なんですね
したがって尊厳死ということで国会でもここまで様々な物議を醸していたが、日本における逆ピラミッド型の超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる。
 
施行と同時に役所には専門の係員がマニュアルに沿って“プラン75”の説明をしてくれる
先ずは支度金として10万円が支給される、この金は自分で自由に使えて豪華な最後の晩餐に旅行に孫の小遣いに何に使ってもいいお金
死に至る費用と埋葬(合同葬)費用は全部国持ち、身一つでこの世からgoodbyeできる寸法な訳
後期高齢者の医療費や年金から見ても国が費用持つ方が予算的にも安上がり
っていうか後でわかるんだけど
この制度で死を選んだ人の末路はかなりえげつない
専用の職員が遺品を二次売買に回す選別してたりするわけで
 
まぁ映画ですから78歳で一人暮らしをする倍賞千恵子さんが主人公
ある日、高齢を理由に今まで働いてきたホテルの客室清掃の仕事を突然解雇される。住居も失いそうになった彼女は”プラン75“の申請を検討し始める。
一方、市役所の“プラン75”の申請窓口で働く磯村勇斗はマニュアルに沿って希望者にいかにいいプランかを説明するだけ
このプランを選択した老人に“その日”が来る直前までサポートするコールセンタースタッフの河合優実演じる瑤子の二人は途中から、このシステムの存在に強い疑問を抱いていく
もう一人、フィリピンから出稼ぎで介護職のステファニー・アリアン演じるマリアは幼い娘の手術費用を稼ぐため、より高給の“プラン75”関連施設に転職してくる
 
そんな4人がこの法案に懐疑的になって起こした行動によって得た答えは
そうそれがそのまま見てる我々にも答えを求めてくる作品だったのね
今は若いからってもこの法案がある限り若者はいずれ老人になるわけで・・・
老人だけでなく全日本人に突きつけて来る尊厳死のお話だったのね
 
2022年製作、日本・フィリピン・フランス・カタール合作映画、「PLAN75」製作委員会作品
早川千絵脚本・監督作品
出演:倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実、ステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 極道 龍二 PARTⅡ | トップ | 九龍の絆 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

邦画」カテゴリの最新記事