父親的生活

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父の手帳

2006-06-14 18:23:04 | 出産・育児

千歳空港です。みかんの商談で殆ど日帰りに近いスケジュールで札幌に行ってきました。

一人で知らない人に会って、誰も知れずに一人喫茶店に入りコーヒーを飲む。一人の出張ほど孤独なものは無いですね。

そういえば先日、事務所の書棚を整理していたら、古いみかんの箱がありました。中には古い手帳が数冊。日付は昭和56年頃のもの。どうやら父のものです。

うちの会社も今年は25年目。そうなんです、その手帳は父が会社を設立した当時のものでした。出張のスケジュールやら会合の内容、懐かしいお名前もたくさんあったりして、しばらく読みふけってしまいました。

几帳面な父らしく ○月○日 出張名古屋 電車(近鉄)○○円、コーヒー300円、手土産(梅干)○○円といった具合に、円単位で記録がつけてあります。初年度の成績も書かれていました。売上高は3億円ちょっと。今の23分の1です。

昭和56年と言えば私は小学校4年か5年だったと思います。当時、確かに父と遊んだ記憶は殆どありませんし、父と夕食を食べた記憶も高校生まで殆どありません。きっと希望に燃え、熱意を燃やしていたのでしょう。当時40歳くらいですかね。

父が当時、どんな思いで仕事に取り組んでいたのか、家族を養うためにどんな苦労があったのか、今では手帳の端々に見える文字だけが物語っています。不安もあったろうと思います。絶望したことも、大喜びしたこともあったのではないかと思います。苦労しながら子ども達を育てたんだろうなぁ・・・なんて思いながら手帳のページをめくりました。

気がつけばそれから25年。父は別の会社をやっていますし、父が作った今の会社は今もこうして健在で、多くの社員やその家族、そして息子の私が家族を養う糧になっていたりしています。

いつかこの手帳を父に見せたいですね。(もったいぶって)

どんな顔をして父がこの手帳を見るのか、そして、いつかもしも一成が私の手帳を見つけたら、どんなに思うのかなぁ・・・なんて考えながら、みかん箱にふたをしました。

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昨夜、ホテルから家に電話をしました。妻が気を遣って一成と代わってくれたのですが、一成、電話で上手にお話が出来ました。電話の相手もパパだと判った様ですし「今日は何をしたの?」の問いに「ぶぶのって、こうえんいた」との事。車で公園に行ったようです。

「ママにどうぞって言って替わってね」と言うと電話口から「どうじょ」と言う声が聞こえ妻に替わりました。すごいですね。電話が通じるなんて本当に驚きでした。

これからは、出張先から電話をするという楽しみが増えました。