明け方、「ま」さんが お腹が痛いと呻いていた。
近頃の私は眠りが浅いのか、夫の変化に 割とよく気付く。
<いつのまにやら出来た妻になったもんだ>と 我ながら感心する。
で、
尋ねると 胃のあたりが痛むとのことなので とりあえず、温めることにした。
「ち」が愛用している レンジで温めるカイロ、“ゆたぽん”を用意。
腹部のぬくもりに 「ま」さんは落ち着きを取り戻し 寝息をたてはじめた。
安心して 私も眠った。
ちょっとして目が覚め 「ま」さんの様子をうかがうと
布団を跳ねのけ 左半身が丸出しであった。
うちの夫は手がかかるのである。
布団をかけなおし 私はまた寝た。
またちょっとして目が覚め 「ま」さんの様子をうかがうと
身体は布団の中に収まってはいるものの ゆたぽんがどこかに行ってしまっている。
寝ぼけマナコで 私はゆたぽんを捜した。
「・・・・あぁぁ、これだぁ・・・」
手に触れたそれらしきものを 「ま」さんの腹部に移動しようとした瞬間、
今まで聞いたことのない 叫び声が 部屋中に響いた。
『ぶぎゃぁあっっ!!!!』
私がゆたぽんだと思い 握っていたのは
「ま」さんのパンツと その中身のヤワラカイモノであった。。
・・・・・
今日に限って パンツを穿いたまま寝ていたのが 運のつきだったようだ。
申し訳ないことをした。