「セッション」のデミアン・チャゼル監督によるミュージカル、「ラ・ラ・ランド」(La La Land)を見ました。ロサンゼルスを舞台に、女優志望のミア(エマ・ストーン)と、自分の店を持ちたいジャズピアニスト セブ(ライアン・ゴズリング)が繰り広げる、ロマンティックなラブストーリーです。
公開が楽しみでうずうずしていた本作、早速見に行ってきました。予告で見た通りの、ロマンティックですてきな作品。期待を大きく超えるものではなかったけれど、シアターを出る時にコートの裾をふりふりしたくなったり、無性に語りたくなったりと、快い興奮を与えてくれる作品でした。
特にオープニングの高速道路でのフラッシュモブは、ミュージカル好きにはたまらなく、いきなりハートを鷲掴みにされました。物語は緩急織り交ぜながら展開していきますが、ファンタジーと現実、60年代と現代がパズルのピースのように組み合わされ、夢の世界へと誘われました。
キャッチーでシンプルなメロディが心に残り、今も気がつくと口ずさんでいます。特にミアが心を込めて歌うオーディションの曲がお気に入り。セブがクリスマスに弾いていたワルツはさっそく耳コピして、ピアノで再現して弾きながら、映画の余韻を楽しんでいます。
ポップでレトロな映像が美しく、タイトル通り、LA(ロサンゼルス)の魅力があますことなく伝わってきました。クリスマスでも陽光輝くLAは、やはり東海岸とは空気の色がまるで違います。夜景で有名なグリフィス天文台もすてきでしたが、ハモサビーチのたそがれ時の空の美しさに息をのみました。
往年のミュージカルへのオマージュもたくさんあって、宝探しの気分で楽しめました。「巴里のアメリカ人」「雨に唄えば」などのハリウッドミュージカルは想定内でしたが、大好きなフランスのミュージカル「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」を彷彿とさせるシーンがあったのはサプライズで、うれしかった!
オープニングのシーンは「ロシュフォール~」を思い出しましたし、ミアが書いた脚本のヒロインの名まえは「シェルブール~」のジュヌヴィエーヴでした。ラスト近くのアナザーストーリーは、書割の凱旋門やセーヌ川沿いでのダンスが登場し「巴里のアメリカ人」を思い出しました。
エンディングは思いがけないものでしたが、そこがよかった。ほろ苦い結末ではあったけれど、さわやかな風が吹き抜けていったような、心地よい余韻を味わいました。
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おまけです。どの映画の影響を受けているか、たくさんの人が動画にまとめていておもしろかったのでひとつご紹介しますね。見る人によって所説あると思いますが...。
La La Land - Movie References
それから、こちらはロケ地のリスト。Google Mapsをチェックしながら映画のシーンを思い出して楽しんでいます。
La La Land Film Locations (IMDb)
オープニング「ロシュフォール〜」そしてミアとルームメートたちのシーンは「ウエストサイド・ストーリー」でした。二人が結ばれないのは「シェルブール〜」と一緒にしたかったのですね?
上のmovie〜見ました。なるほどです!
今一度見たくなってきました。
とってもステキな作品でしたよね!
昔のミュージカルの楽しさを、思いださせてくれる作品でした。
どの映画のシーンに影響うけたか(オマージュか)の動画、私も見ましたよ!
確かに人によって、どの映画のシーンを連想したかは色々でしょうね。
アカデミー賞ノミネート曲にはならなかったけど、私はAnother Day Of Sunが大好きで、私も毎日歌ったり、テキトーに踊ったり(笑)してます。
私も次のお休みにブログ記事つくろうと思ってま~す。
コートの裾をふりふりさせて劇場を後にするセレンさん可愛い~~確かにそんな気分にさせてくれる極上のミュージカルでしたね!
でも期待を大きく上回るもので無かったのは同感です。
アカデミー賞作品賞は逃しましたけど、トランプ云々を無しにしても確かにそこまでは…だったです。
古い映画との対比が見事ですね!私あまりミュージカルは観てこなかったので知らなかったですが、確かにオマージュがいっぱい♪探し出した人もすごいです。
margotさんもおっしゃってましたが、複数のシアターで1時間おきに上映するなんて
ここ最近なかった現象ですね。
ラストの切ない結末は、私はシェルブールを思い出しましたが
カサブランカとおっしゃる方もいらっしゃいますね?
(ミアの部屋に大きなポスターが貼ってあったし)
そんなあれこれも含め、語りたくなる作品でした。^^
クラシックな要素を上手に取り入れた
ロマンティックでわくわくするミュージカルでした。
映画を見ながら、あっ!と思うシーンもあり
そんなあれこれも楽しめました。
(「巴里のアメリカ人」ビンゴでしたね!ご紹介くださってありがとうございました。^^)
Another Day of Sun はオープニングの曲ですね。
聴くと思わず踊りだしたくなる歌で、私も大好きです♪
ごみつさんの記事、楽しみにしています☆
昔、任侠映画を見た男の人が肩で風を切って劇場を出てくる...
という気持ちがよくわかりました。(笑)
大きく気持ちを揺さぶられるまではいかなかったけれど
監督のセンスのよさを感じる作品でした。
往年のミュージカルを思い出させるシーンもいろいろあって楽しかったです☆
クラシック映画の要素を上手に取り入れたすてきな作品でしたね。
監督の来日インタビューで、日本の鈴木清順監督の影響も受けているとおっしゃってましたが
よく勉強していらっしゃるなーと感動しました。
「セッション」のラスト10分には鳥肌が立って、何度も繰り返し見ましたが...
今回もオープニングとエンディングが特に心に残りました。
なるほど、この「La La Land - Movie References」を比較してみると、たくさんのミュージカルのシーンをオマージュに多用していたのですね。納得。
コメント&TB、ありがとうございます。
Movie References、楽しんでいたらけたらうれしいです。
よくできていますよね。^^
クラシックミュージカルの要素を取り入れた
ロマンティックでわくわくする作品でした。