小説6編が納めらた短編集です。ニューヨーク近代美術館(MoMA-The Museum of Modern Art )を舞台にキュレーターや警備員の日常を盛り込みながら、彼らの喜びや苦悩、アートを鑑賞する人達の思いが描かれています。原田マハさんの本で何度も出てくるMoMAは私は半分行った気分になっています。小説では有名な絵画が出てきます。アンドリュー・ワイエスの「クリスティーナの世界」、パブロ・ピカソの「アヴィニョンの娘たち」、「鏡の前の少女」「ゲルニカ」、アンリ・マティスの「ダンス」、この本の表紙になっている絵です。短編集には東日本大震災、アメリカ同時多発テロ事件9.11がバックボーンにあります。私は短編よりも長編が好きなのでこれで終わり?とちょっと物足りない気がしました。いろいろな絵にまつわる物語で登場した絵をインターネットですぐに見つけられて鑑賞できるので嬉しいです。
2020-7-24(金)