中国大連で二男夫婦がお世話になっている香山磐根さんより映画上映のお知らせを頂きました。香山さんは中国残留孤児のお世話を永くされています。ご自身も大連から引き揚げて来られました。この映画の監督羽田澄子さんも敗戦を大連で迎え引き揚げて来られた方です。黒竜江省方正県に中国政府が日本人犠牲者のために建立した「日本人公墓」があることを知り、一気に映画制作されたドキュメンタリー映画です。日本政府の国策で、満州へ移住させられた“満蒙開拓団”、終戦後、自力で満州の奥地からの避難を余儀なくされました。中国人に見つからないように夜中に道なき道を苦労して方正まで逃げて来られたそうです。途中でたくさんの犠牲者や中国残留孤児が出ました。数千人の犠牲者が出た方正で「この人たちの遺骨をお墓に」と願った残留婦人の思いを受け止めたのは中国の周恩来総理でした。周恩来総理の指示によって、中国方正県政府が建設したのが「方正地区日本人公墓」です。「お国のため」と送り込まれた満州移民は敗戦によって、遺棄されたのも同然となりました。この時の残留婦人が後に紅衛兵に殺されそうになりますが、周恩来総理に助けられます。「日本人は悪くはない。日本の軍国主義が悪い。この人たちはむしろ被害者だ」と発言されたそうです。中国残留孤児女性の言葉「薬害にしても沖縄にしても満蒙開拓団にしても国は何もしてくれない。国は国民を守らない。国策遂行のためには平気で国民を切り捨てる。」という言葉に凍りつく思いでした。全国で上映されていますのでどうかお時間を見つけてご覧下さい。大阪十三では以下の予定で上映されます。
8月15日(土)より~8月21日(金) 16:45~18:50
8月22日(土)・8月24日(月) 14:40~16:50 ※8月23日(日)は休映。
お気に入り度:★★★★★ 第七藝術劇場(十三) 8月5日(水)12:40~15:00