わしやま

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彼はかつての恋人、彼女はかつての恋人

2010-11-05 03:30:00 | わしやま音楽祭Vol.12
Simon & Garfunkel「Scarborough Fair」

本日はアート・ガーファンクルのお誕生日ということでアップしました。

ニューヨークの小学校時代からの親友だった、ポールとアートは、1957年に「トム&ジェリー」を結成(ポールはジェリー・ランディス(Jerry Landis)、アートはトム・グラフ(Tom Graph)という芸名を使用)し、デビュー曲「ヘイ・スクールガール(Hey, Schoolgirl)」を小ヒットさせた。その後、2人は大学での学業に専念するが、1963年に再びコンビを組み、1964年にグループ名をサイモン&ガーファンクルと改めて、アルバム『水曜の朝、午前3時(Wednesday Morning,3A.M.)』でデビューした。

しかし、発売初年度の売上が3,000枚と惨憺たるものであったので、ポールはヨーロッパ放浪の旅へ出てしまい、アートもデビュー前に通っていた大学院へと戻ってしまったが、プロデューサーのトム・ウィルソンが、アルバム収録曲『サウンド・オブ・サイレンス(The Sound of Silence)』にエレキギターやドラムなどを別テイクで加えてシングル発売したところ、これが大ヒット。サイモン&ガーファンクルは、一躍人気フォークロック・デュオとなる。

この曲は1966年、初のアメリカビルボードアルバムチャートで初のTOP入りした彼らが3枚目のアルバム『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』に収録されている。

詠唱の部分の歌詞はポール・サイモン作詞作曲の「サイド・オブ・ア・ヒル」のものを流用していると思われる。「詠唱」を絡めることで。反戦的な意味合いを持たせており、ベトナム反戦運動が盛んだった時代らしいものになっている。

スカボロー・フェア(Scarborough Fair)は英国の伝統的バラードである。この歌の舞台は中世末期まで遡り、その頃ヨークシャー地方(現 ノース・ヨークシャー州)の北海沿岸の行楽地スカボローは英国中の商人の重要な交易場だった。そこには道化師や手品師が集い、8月15日には45日間の巨大な長期間の市が始まる。これがタイトルになっている Scarborough Fair (スカボローの市)である。市の期間中は、英国中や大陸からさえも人々がスカボローへ商売をしに集まった。

この歌は16~17世紀に、『エルフィンナイト』 (チャイルド・バラッド No. 2)という古いバラードを作り変えたものであると言われている。吟遊詩人が町から町へ歌を伝え歩く内にそれは変わっていき、何十もの詩が出来上がった、しかし典型的に歌われたものは少なかった。サイモン&ガーファンクルによって有名になった編曲は19世紀末に生まれたものである。

この歌は恋人に捨てられた若い男が、冗談げに彼女に縫い目なしで彼のシャツを縫ったり、それを乾いた井戸で洗うような一連の不可能な仕事を成し遂げれば、彼女を取り戻すだろうと聞き手に言う話をしている。しばしばデュエットで歌われ、男性が一旦歌い終わった後女性が恋人へ同様にできない仕事を成し遂げられれば縫い目の無いシャツを与えることを約束する。



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