若いやおげん

八尾市現業労働組合青年女性部のブログです。
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ドビ流し。

2016-12-02 | フリートーク!
こんにちは!チャリ西です!
 先週のブログから始まったシリーズ「環境」という事で、新聞でも少し書かせてもらった「ドビ流し」について書いていきたいと思います。

新聞では、

・池の水を抜いて底の泥を浄化する
・同時に個体数を調査
・外来生物を排除

をおこない、ニッポンバラタナゴにとって生活しやすい環境を維持している。というところまで掲載しました。
ニッポンバラタナゴにとって生活しやすい環境、といってもそれだけを守ればいいわけではありません。



なぜなら、ニッポンバラタナゴの産卵にはドブガイ等の二枚貝が必要であり、ドブガイの繁殖にはヨシノボリが必要です。

そういった多様な生物を守るために効果的、とされたうちの一つがドビ流しなのです。


このドビ流し、本来は生物の保護のためにある取り組みではありません。
実は田畑に使う農業用水であるため池の水質を改善するためにあり、生物の保護はおまけなのです。

はるか昔は田畑に使う水の供給が安定せず、作物を育てるのに苦労しました。

水の供給を安定させるために、田畑の横にため池をつくることで問題は解決したのですが、今度はため池の水が腐ってしまうようになりました。
この問題を解決するためにドビ流しという取り組みが行われました。
池の水を抜き、底に溜まった泥は田畑の肥料にし、池がきれいになることで生物や植物が活動しやすくなり、水質の改善に繋がる、という実に無駄のないものです。



しかし、現在では農業用水の水路が整備され、手間のかかるため池は放置されてきました。
その結果、池に棲む生物の環境は年々悪化し、絶滅の危機に瀕することとなったのでした。



技術の進歩は喜ばしい事ですが、たまには昔を振り返ってみるのも必要なのではないでしょうか。