Sealionsバレーボールクラブ

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異文化コミュニケーションその2

2012-10-15 00:41:34 | 海外出張ネタ

さて、どこまで書いたか。そうそう、59系統のバスに乗ったところだ。

 

【外国でのワクワク感】

王宮に入れず、ムシャクシャ感満載で乗り込んだバスは、冷房も効いていて快適であった。

「さて、このバスはどこに行くのか?!」

ツアーだと、こんなワクワク、ドキドキ感はなかなか味わえないだろう。海外出張での休日は、そんな貴重な機会を与えてくれる。

幸いに私が狙った方向に進むらしいので、16バーツ(約40円)をHONDAのジャンパーを着た車掌に支払った。船でもバスでも車掌が料金収受箱をジャラジャラ鳴らしながら近づいてくる光景は、見慣れるととても心地よい。全て機械仕掛けで自動改札するのもいいが、人と人が接するのが本来の姿だからだろう。

 

【Chatuchak weekend marketへのバスで】

バスは王宮から北バスターミナルの Mo chit 方面を目指すらしい。私の目指す Chatuchak weekend market も通りそうだ。

バスでNちゃんを隣に座らせてくれたご婦人にお礼を言うと、さかんに話しかけてくる。私たちが日本人と分かったようで、「イープン(「日本」を示すタイ語)、イープン!」と言うので、こちらもWe came from Japan.と対応しているうちに、どんどん話しが弾んでしまった。

もちろん彼女(実は84歳のおばあちゃん)はタイ語メインであり、時折混じる英単語以外は、ほとんど何を話しているのか分からないのであるが、心というのは通じるものと信じる私には、彼女が話したい内容が、少し分かったのである。

 

彼女が話題にしたのは、なんと戦争の話であった。それも67年前に終わった第2次世界大戦のことに言及しているのだ。

「私がまだ小さい時、日本は『バンザイ』とともにやってきた。」

衝撃である... まさか2012年のバンコクで、タイ人から1945年以前の話をされるとは。それも旧日本軍に関係した話である。

幸い、日本とタイ(シャムと呼んでいた)は戦争期間中も友好国であり、現在のドンムアン空港には大日本航空が就航したり、中島一式戦闘機「隼」も駐留していたなど、関係は非常に深い。しかしこの問題を語るには、細心の配慮が必要である。何せ戦争に関わる話だからだ。

彼女の話を聞いていると、日本に対して敵意を持っているわけではなく、女学生だった頃に旧日本軍がバンザイを叫んでいたこと、70年近く経って、話を聞いてくれる日本人(=私)が目の前に現れて、話しができてうれしい。といった、とりあえず私を困らせる内容ではなかったので、少しホッとして、ほとんど分からないながらも、お話しを伺っていた。

 

女性「いつ、タイに来たのか?」 いちけん「2週間前に来ました。来週日本に帰ります。」

女性「タイではどこに住んでるのか?」 いちけん「Srirachaです。Chonburiの。」

女性「そこに帰るには、どこから何に乗って帰るのか?」 いちけん「Ekamaiからバスに乗って帰ります。」

女性「Ekamaiじゃなくて、Mo Chitからもバスが出ているよ。Chatuchak weekend marketから歩けば近いから。」 いちけん「Ekamaiからの乗り方しか知らないんです。BTSで移動するから大丈夫ですよ。」

こんな会話が続き、若干疲れてきたが、彼女は有意義なことも教えてくれた。それは沿道に所在する浄水場であったり、Victory Monumentであったり、BTSのSaphan Kwhai駅だったりした。おかげで位置関係がだいぶ掴めた。

バンコクは道路総延長に対して車の数が多すぎ、いつも大渋滞である。このバスもChatuchak weekend marketまで結局1時間もかかってしまった。一生懸命お話しした女性ともお別れの時間である。

「ぜひ名前を書いてくれ」と言われたので、さっき買った絵葉書に

「13-Oct-2012 Ichiken 今日は楽しい時間をありがとうございました。84歳とのことですが、ますますのご健勝をお祈りしております。」

と書き、お渡ししてきた。読めるとは思えないが、最後に「さようなら」と日本語で言ってくれたのが非常に印象的だった。

 

外国旅行に出かけるのはいいが、自国と旅行先の国の歴史も知らないと、このような状況での対応はかなり困難だろう。いつでも興味を持って勉強することの重要さを改めて痛感した。

 

あれ?Chatuchak weekend marketについては?

なんと、今日は書き疲れたので、私はまたもここで書くのをやめてしまうのである。


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