しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「わが名はレッド」 シェイマス・スミス

2007年08月20日 | 読書
アイルランド、ダブリン。
犯罪組織の首領、チャーリー・スクワズの相棒のレッド・ドック。
レッドは警察官のチリー・ウィンターズのまだ赤ん坊の娘を誘拐する。
身代金と取る以外にレッドにはある計画があった。
それは、赤ん坊を孤児院に預け、成長を待って始まる計画だった。
成長した娘、ルシール・ケルズに近づく為にルシールの友人、ジェマ・スモールに接近したレッドだったが、
ジェマは連続切り裂き殺人鬼、ピカソに目を付けられていた。
レッド、ルシール、ピカソの3人の視点から物語は進んでいく。


レッドはクインと同じ人物かと思うほど似ている。
始めは、これはクインの若い頃の話なのかと思っていた。
ストーリーは、残酷だがよく出来ていて面白い。
自分の好みとしては、これをレッドからではなく、警察官のチリーの方から書いてもらったらよかったのに、と思った。
全く違った雰囲気の物語が出来上がりそうだ。
この物語はアイルランドの社会情勢が背景に大きくあるが、宗教と結びついた家庭や家族に対する政策は、最近映画でいくつか見たので何となく分かる。
それが根底にあるのでレッドの気持ちも分かることが出来るし、ラストがラストなだけに読後は「Mr.クイン」よりもいい。

それにしても色々な国がある。
宗教は難しく厄介なものだ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 夏の甲子園 ベスト8 | トップ | 夏の甲子園 準決勝 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事