しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「パーフェクト・マッチ」 ジル・マゴーン

2009年06月24日 | 読書
「パーフェクト・マッチ」 ジル・マゴーン  創元推理文庫
 A PERFECT MATCH     高橋なお子・訳

嵐の去った早朝、湖畔で女性の全裸死体が発見された。
遺体は最近莫大な遺産を相続した未亡人ジュリアと判明。
その前夜、被害者を車に乗せ、そのまま姿を消した青年クリスが犯人と目されている。
しかし、この事件には些細だが、辻褄の合わない点が多すぎた。
ロイド警部とジュディ・ヒル部長刑事のコンビが不可解な事件に挑む。
    <文庫本裏カバーより>


面白かった。
殺人事件が1件。
少ない登場人物に狭い地域のまま進んでいく本格派の推理物。
登場人物は一癖二癖ありそうだが、人を殺すほどの人物とは思えず、この中に犯人がいるとはとても思えなかった。
でも、いるのだ。突然通り魔が出現することはないのだから。
少しずつ事実が分かっていくのは、何があったか推理しているから。
そんな中にはっとさせられる推理もあり、謎が解かれて行くのがとても面白かった。

ロイド警部とジュディ刑事部長の恋の話はあるが、それほど邪魔にはならず、推理が楽しめた。
動物や虫たちが囁くのも面白い。
その為か、何となく夜のしっとりした雰囲気がある物語。
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