「SOSの猿」 伊坂幸太郎 中央公論新社
「私の話」の主人公は遠藤二郎。
他人が発するSOSを敏感に感じ取り、助けてあげなくてはと思ってしまう性格。
イタリアのベネチアに留学した時、友人のロレンツォはその性格を見込み、悪魔祓いの神父に紹介する。
二郎は悪魔祓いを身に付ける。
そんな二郎は知り合いの辺見のお姉さんに頼まれ、引篭もりの息子の眞人に会いに行く。
そして、眞人の引篭もりの原因を探ってみる。
「猿の話」は因果関係の物語。
話し手が誰かは分からないが、狂言回しの役割を演じるのは、40歳の五十嵐真。
システム開発会社の管理部門で、ものごとの原因を調べるのが仕事。
五十嵐は、菩薩証券が20分で300億円失った原因を調べに、菩薩証券に赴く。
孫悟空の登場人物が見え隠れしながら、物語は進む。
「私の話」と「猿の話」が交互に書かれる。
共通の話題として「孫悟空」があり、やがて、「猿の話」の語り手も分かりひとつにまとまっていく。
物語というよりも、理論を書き表したもの、という感じ。
「孫悟空」も通り一遍しか知らないので、あまりすんなりと入って来ないが、孫悟空も奥が深いのだろう。
なるほどと、感心したり、納得することもあるのだが、物語としては、何となく中途半端な気持ちが残る。
問いかけられた問題が、これが正解というのがないから。
考え込んで終ってしまう感じ。
考えるための物語なのかも知れない。
「私の話」の主人公は遠藤二郎。
他人が発するSOSを敏感に感じ取り、助けてあげなくてはと思ってしまう性格。
イタリアのベネチアに留学した時、友人のロレンツォはその性格を見込み、悪魔祓いの神父に紹介する。
二郎は悪魔祓いを身に付ける。
そんな二郎は知り合いの辺見のお姉さんに頼まれ、引篭もりの息子の眞人に会いに行く。
そして、眞人の引篭もりの原因を探ってみる。
「猿の話」は因果関係の物語。
話し手が誰かは分からないが、狂言回しの役割を演じるのは、40歳の五十嵐真。
システム開発会社の管理部門で、ものごとの原因を調べるのが仕事。
五十嵐は、菩薩証券が20分で300億円失った原因を調べに、菩薩証券に赴く。
孫悟空の登場人物が見え隠れしながら、物語は進む。
「私の話」と「猿の話」が交互に書かれる。
共通の話題として「孫悟空」があり、やがて、「猿の話」の語り手も分かりひとつにまとまっていく。
物語というよりも、理論を書き表したもの、という感じ。
「孫悟空」も通り一遍しか知らないので、あまりすんなりと入って来ないが、孫悟空も奥が深いのだろう。
なるほどと、感心したり、納得することもあるのだが、物語としては、何となく中途半端な気持ちが残る。
問いかけられた問題が、これが正解というのがないから。
考え込んで終ってしまう感じ。
考えるための物語なのかも知れない。
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