しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「十二国記 風の海 迷宮の岸」(再読)  小野不由美 

2019年10月12日 | 読書
「十二国記 風の海 迷宮の岸」(再読)  小野不由美  講談社文庫  

黄海にある蓬山には捨身木がある。
その白い枝に実る、金色の果実から生まれるのは麒麟。
麒麟が実った時、その世話をする女怪も一緒に生まれる。
女怪は実が育ち、麒麟が生まれるまでの10か月、木の下で実を守る。
戴の国の麒麟が実った時の女怪は、上体は人で下は豹で尾は蜥蜴。白汕子(はくさんし)と名付けられる。
汕子は生まれて来るのは泰麒・雄の麒麟だと知っていた。
しかし、蝕が起こり泰麒の果実は枝からもぎ取られ、蓬莱に流されてしまう。
失った泰麒は、10年後に延麒が見つけ、汕子によって無事、蓬山に戻って来る。
自分が他の人と違う事を自覚していた泰麒は、新しい世界に納得しながら馴染んで行く。
しかし、麒麟の姿に転変する事も、妖魔を使令にする事も出来ず、自信を持てないでいた。
自分に王を選ぶ事が出来るのか、悩む泰麒だったが、王を選ぶ日が近づいていた。






泰麒がとにかく可愛い。
女仙が騒ぐ気持ちが良く分かるくらい、本当に可愛い。
前に読んだ時はそんなに感じなかったのに、年を取ったからだろうか、などと考えて。
結果が分かっていてもハラハラドキドキ感があり、やっぱりこのシリーズは面白い。
これは麒麟の事がよく分かる物語。
泰麒の他に景麒の事も分かる。
陽子の前の王に仕え始めて戸惑っている景麒。
王選びの思わぬ事実もサラリと書かれていた。
広い世界だから、王気を持った人物は1人ではないのではないだろうか。
誰に最初に出会うか、という事もあるのではと思ってしまった。
再読する時は時系列でと思っていたのに忘れ、この世に出た順から読み出した。
「魔性の子」「月の影 影の海」と読み、その解説に書かれていて、そこから時系列にする。
やはり、その方がより分かりやすく楽しめる気がする。

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