しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「新版 ホビット ゆきてかえりし物語」(第四版・注釈版)  J・R・R・トールキン

2015年06月12日 | 読書
「新版 ホビット ゆきてかえりし物語」(第四版・注釈版)  J・R・R・トールキン   原書房  上・下巻
 THE HOBBIT or There and Back Again    山本史郎・訳   ダグラス・A・アンダーソン=注 

ビルボ・バギンズはある日、魔法使いのガンダルフの訪問を受ける。
ガンダルフは老トックの友人で、老トックが亡くなってからはホビットの村を訪れていなかったので、ビルボも始めは誰かわからなかった。
ガンダルフは冒険に加わってくれる人を捜していると言う。
ビルボはこの辺には冒険を欲しがる人はいないと追い返そうとするが、礼儀から、明日のお茶に招待する。
次の日、ビルボを訪ねてやって来たのは、ガンダルフではなく、ドワーフ。
しかも次々と13人のドワーフがやってきて「あなたの下部です」と挨拶して、家に上がり込んでくつろぎ始める。
最後にガンダレフがやって来てわかったことは、ビルボの事を『押入り』だと言って紹介していたこと。
これからドワーフ達は奪われた宝を求めて行くのに、13は不吉な数なので、押入りのビルボを仲間に加えようとしたのだ。
その目印を付けたのは、勿論ガンダルフ。
冒険になんて出る気なんて、これっぽっちもなかったビルボ。
巻き込まれるようにドワーフ達と宝を奪ったドラゴン、スマウグ『はなれ山』まで旅をすることになる。








映画を見た後で、読むのは始めてで、通しては4度目。
瀬田貞二氏で2回。
山本史郎氏の訳でも読んでいるが、新版は始めて。
今回は前に気になっていた(ゴクリ・スメアルゴ)ゴラムの言葉が瀬田さんや映画に近くなったのが良かった。
やっぱり指輪に語り掛ける言葉は『いとしいしい』が一番いいが今回の『愛シ子チャン』も近いから。
しかし、何度も読んでいるのに色々忘れている。

映画を見ると、このシーンは本にはなかったなとか考えるが、あやふやな所も多い。
『指輪物語』に比べて短いのに、映画は3部作。
『指輪物語』では、省いたエピソードもいくつかあったが、『ホビット』は加えられたエピソードの細部が多い。
本だと、あまりにもあっさりと言う感じなので、それを映画では詳しく描いてくれた感じだ。
それは今までの原作と映画のパターンと反対だが。
映画も面白かったので、良かった。

再読して思ったのは、トリンが意外と情けなかもと言う事。
あまり活躍の場もないし。
若いフィリとキリが目立っている。
そして、ドラゴンのスマウグも割とあっさり退治されてしまうのだ。
本にはレゴラスの父王は登場するが、レゴラスは出てこない。
前半はじっくりと丁寧に書かれているが、後半は端折って書かれている感じがする。

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