しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「時間旅行者は緑の海に漂う」 パトリック・オリアリー

2007年09月03日 | 読書
1991年、ぼくはハリウッドでタイムマシンを燃やした。
人生でいちばん狂気じみた、この1年の締めくくりとして。
1年間でぼくはエイリアンと恋に落ち、忘れられた夢の秘密を発見し、地球を最終戦争から救い、
時間旅行の能力を手に入れたのだ。
すべてはあの時から、エイリアンの娘と名乗る女性ローラがぼくの診療所にやってきた時からはじまった・・・・・・!
夢と現実が交錯するディック的世界を描き、英米で絶賛を浴びた話題作。
                  <裏カバーの粗筋より>


何も確かなものがないといえば、ディックの世界か。
しかし、途中の雰囲気はレイ・ブラッドベリのようだった。
主人公の僕、ジョン・ドネリーの性格が何となくおっとりしているし、映画の世界が関係していたからかも知れない。
ジョンが心理療法士だから、自由奔放に物語が展開していく中に、子どもの頃の体験が今はどんな形で影響しているかや、
自分の子どもの時の心理も分析し、きっちりと答えが出ている部分もあり、そこら辺はディックとは違う感じがする。
人間の心理なんてそんなにはっきりしたものではないと思うが、なるほどと納得したりして。
そういうことを考えるのは面白い。
そして、この物語が面白いかといえば、はちゃめちゃなコメディ映画を観ている感覚。
自分からその世界に入って楽しめれば大丈夫。

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