しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「川は静かに流れ」  ジョン・ハート  

2011年11月09日 | 読書
「川は静かに流れ」  ジョン・ハート     ハヤカワ・ミステリ文庫
 DOWN RIVER             東野さやか・訳

アダム・チェイスは23歳の時、故郷を離れる。
ノースカロライナ州ソールズベリ、ヤドキン川の側にあるレッド・ウォーター農場からニューヨークへ。
それは、裁判で無罪になったが殺人容疑を掛けられたから。
逮捕される証言をしたのは、継母のジャニス。
2度と帰るつもりはなかった故郷に5年ぶりに戻る気になったのは、親友のダニー・フェイスが助けを求める電話を掛けて来たから。
しかし、アダムが訪ねた時、ダニーはフロリダに行っていると言われ会えなかった。
アダムは勘当した父ジェイコブや、義理の弟ジェイムズ、妹ミリアムと再会する。
兄妹のように育った、農場の作業監督ドルフ・シェパードの孫娘グレイスとも。
そして、新たな殺人事件が起こる。





誰に感情移入して物語を読むか。
だいたいは主人公が多いのだが、違うこともある。
この物語の主人公、アダム・チェイスにはどうも親しめなかった。
物語が進み、気になったのはミリアム。
ミリアムの気持ちが、自分には分かる気がした。
だから、最後もあまり納得が出来ないのだが。
アダムにとっては、いい結末が付いたのだと思うが。
やはり、自己主張がはっきりしていて、表に出る人間の方がいいのか。
人にはどうしても相性が合う人と、合わない人はいる。
それは、家族でも同じ。
合う人を助け、味方になるのは簡単なこと。
しかし、家族なら合わない人も気にかけることが大切なのではないか。
お互いが思いやれるのは、家族が1番のはずなのだから。
複雑なチェイス家。
厳しい家族の姿を見せられた物語。
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