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しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「インディアン・ランナー」 1991米

2006年03月27日 | 映画
農業に失敗した後、警察官して実直に生きる兄ジョー(デヴィッド・モース)と、はぐれ者の弟フランク(ヴィゴ・モーテンセン)。
対照的な兄弟であるその弟が、ベトナムの戦場から還ってきた。
両親には会わず、ジョーにだけ会い、去っていくフランク。
母が死に、ジョーは父からフランクが刑務所に入っている事をフランクの恋人・ドロシーからの葉書で知ったと教えられる。
ジョーはフランクにまともな道に戻って欲しくて、自分と一緒に住むように誘うが自分の道は違うと断られる。
そして、父が自殺する。この事がきっかけになり、フランクはドロシーと共にジョーの家庭で一緒に暮らすことになる。
ドロシーの妊娠をきっかけに、フランクは働き始め、結婚もしたのだが、安定した生活は長くは続かなかった。
ショーン・ペンの脚本・監督による第一回作品。
  

あまりに違う兄弟だが、お互いの心は通じ合っている。そこが血の繋がった兄弟なのだろう。
しかし、フランクの事は気にかけるジョーなのに、父親の事がわからなかったのは何故だろう。
家を売る話がでた時に、父親とは一緒に住もうとは思わなかったのか。そして、夜中に電話を描けてきた時、自殺するのでは、と感じたのは自分以外にもたくさんいたと思う。
ジョーにはわからなかったのは何故だろう。それを不思議に思う。

フランク演じるヴィゴ・モーテンセンは、自分の中ではアラゴルンなのだが・・・・・あのタイプの役は少なく、荒んだ役が多い。今回もそう。はじめ、ベトナムから帰還した時は、髪も短くぱりっと決めて恰好良かったのだけれど、一瞬だった。
しかし、安らぎや幸せを求めていない訳ではないけれど、安定してくると、その気持ちに落ち着かなくなり、自ら破壊してしまう。そんな生き方しか出来ない、凶暴性と寂しさを併せ持ったこのフランクと言う役をとても表情豊かに演じたと思う。
そう、こういう役がヴィゴには似合う。
ドロシーも変わった性格の女性だったけれど、妊娠して、お腹が大きくなると普通の女性に変わっていった気がする。
女性は母親になると言う大きな出来事で変わる事が出来るのかも知れない。
フランクの役は、監督のショーン・ペンも似合いそうだ。
人間は本質にあった生き方しか出来ないのだろうか。自分を変えると言う事は大変な事なのだ。


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