「夏の沈黙」 ルネ・ナイト 東京創元社
DISCLAIMER 古賀弥生・訳
2013年夏。
キャサリン・レ―ヴンズクロフトは1冊の本に衝撃を受ける。
『行きずりの人』というタイトルので、買った覚えはなかった。
そこに書かれている内容は、20年前の自分に起こったことだった。
その時、息子のニコラスが危うく命を落としそうになった。
その事は夫のロバートには黙っていた。
そして、その本は25歳のニコラスにも届けられ、読んだと言う。
結末で、その女性は最後電車に飛び込んで死ぬと言う。
2年前。
スティーブン・ブリグストックは7年前に死んだ妻ナンシーの持ち物の整理を始める。
そしてある写真と、妻が書いた小説の原稿を見つける。
それは19歳で溺死した息子のジョナサンの死の真相を知らせるものだった。
それからスティーブンは、復讐の為に妻の原稿を完成させる。
キャサリンがどんな人物なのか。
読んでいる内容で、イメージが左右される。
『行きずりの人』を読んでいる時と、キャサリンの話を聞いた時を印象が変わる。
それは自分も聞いた事をまず信じて、影響されてしまうから。
人の考えなんて、あっという間に左右されてしまうものだと実感。
真相が分かって、最初の方を読むと、始めに読んだ時とは違う。
ナンシーやスティーブンの気持ちも分かる。
人は信じたいものを信じるし、肉親ならば偏るのも仕方がないと思えるから。
何を信じて、何を疑うか。
キャサリンが隠したかった事は、隠し続けて来たからこそ余計大きくなっていたのだろう。
心の傷は癒えることなく深くなる。
キャサリンの気持ちが丁寧に書かれているので、ロバートとの気持ちのずれも理解出来る。
ロバートは疑いだけで、直ぐに非難を始める。
自分が傷つけられた事が許せないのだろう。
人との関係は難しい。
DISCLAIMER 古賀弥生・訳
2013年夏。
キャサリン・レ―ヴンズクロフトは1冊の本に衝撃を受ける。
『行きずりの人』というタイトルので、買った覚えはなかった。
そこに書かれている内容は、20年前の自分に起こったことだった。
その時、息子のニコラスが危うく命を落としそうになった。
その事は夫のロバートには黙っていた。
そして、その本は25歳のニコラスにも届けられ、読んだと言う。
結末で、その女性は最後電車に飛び込んで死ぬと言う。
2年前。
スティーブン・ブリグストックは7年前に死んだ妻ナンシーの持ち物の整理を始める。
そしてある写真と、妻が書いた小説の原稿を見つける。
それは19歳で溺死した息子のジョナサンの死の真相を知らせるものだった。
それからスティーブンは、復讐の為に妻の原稿を完成させる。
キャサリンがどんな人物なのか。
読んでいる内容で、イメージが左右される。
『行きずりの人』を読んでいる時と、キャサリンの話を聞いた時を印象が変わる。
それは自分も聞いた事をまず信じて、影響されてしまうから。
人の考えなんて、あっという間に左右されてしまうものだと実感。
真相が分かって、最初の方を読むと、始めに読んだ時とは違う。
ナンシーやスティーブンの気持ちも分かる。
人は信じたいものを信じるし、肉親ならば偏るのも仕方がないと思えるから。
何を信じて、何を疑うか。
キャサリンが隠したかった事は、隠し続けて来たからこそ余計大きくなっていたのだろう。
心の傷は癒えることなく深くなる。
キャサリンの気持ちが丁寧に書かれているので、ロバートとの気持ちのずれも理解出来る。
ロバートは疑いだけで、直ぐに非難を始める。
自分が傷つけられた事が許せないのだろう。
人との関係は難しい。
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