しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「白ゆき姫殺人事件」  湊かなえ

2014年09月04日 | 読書
「白ゆき姫殺人事件」  湊かなえ    集英社   

日の出化粧品に勤める、三木典子が殺される。
会社が白ゆき石鹸と言うヒット商品を出している事や三木典子の美貌から「白ゆき姫殺人事件」と呼ばれるようになる。
会社の同僚、狩野里沙子が電話で話題にした事で興味を覚えたフリーライターの赤星雄治は取材を始める。
ネットで情報を呟いていた赤星。
噂や憶測が事件を形作って行く。
そして、三木の同期の城野美姫が容疑者になる。






殺人事件は会話やインタビュー、手記で語られる。
それに関連資料としてツイッターのやり取りや新聞記事や雑誌記事が掲載される。
現実でもあるが、ツイッターなどで噂になることで、事件が一人歩きして、間違った方向に行ってしまう。
そんな怖さを書きたかったのだろう。
軽い会話ややり取りも今風で、それが現実なのだと。
魔女伝説まで飛び出して、煽られる感じがするが。
物語としては、あまり面白味を感じなかったのは何故だろう。
事件よりも、そういうワイワイした感じが全面に出て軽い雰囲気に。
真相が分かっても、あまり意外性を感じない。
噂と憶測の世界なので、真相はもっと他にあるのかとも思うが。
一応最後に手記とブログで書かれているが、それだけではあまりにも簡単過ぎる。
もっと深い心理を期待していたのだ。

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