「沈黙法廷」 佐々木譲 新潮社
赤羽の住宅街の1軒で、一人暮らしで64歳の馬場幸太郎が絞殺体で発見される。
死後数日経っている事から、死亡推定時刻の幅は24時間になった。
聞き込みから、個人で家事代行業を行っている山本美紀がその時間帯に訪ねている事が分かる。
事情を聞くと、留守でそのまま帰ったと言う。
その後、被害者が預金口座からまとまった金額を引き出している日と、山本美紀が家事代行の仕事に訪れている日が近い事が分かる。
赤羽署はもう1度話を聞く為に山本のマンションを訪れると、警察車両が止まっていた。
それは埼玉県警で、1年半前に大宮で起こった老人が殺された件で、話を聞く為だと言う。
やがて、山本美紀の周辺では、もう1つ老人が自殺として死んでいるのが分かる。
山本美紀は死んだ男の家で家事代行をした事があり、死亡したとされる日にも行っていた、と言うだけ。
疑わしいかも知れないが、容疑者と言うほどには証拠もない。
ただ、警視庁と埼玉県警が同時に疑わしいとなっただけで、想像が先走り逮捕される。
裁判に場面が移り、弁護士と検察官の応酬は始まる。
こんな事で逮捕されてしまうのかと唖然とし、えん罪はこんな風にも生まれるのかと。
弁護士も、特に山本美紀と話し合うでもなく、本人に有利な様に弁護して行く。
そんなものなのか。
有罪、無罪は弁護士には関係のないことなのか。
この前に読んだ本が『リンカーン弁護士』なので、余計にそう思った。
淡々と物語は進み、面白いのだけれど、誰に感情移入する訳でもなく味気ない感じも。
裁判もあまり緊迫感はなく静かに進む。
山本美紀と言う人物も、あまり良く分からない。
読者にも犯人かそうでないのか分からなくする為に、あえてあまり書かないでいるのだろうか。
感情が感じられない。
だからか、ラストもあまり感動がなかった。
死亡推定時刻を探るのに、検死の他に、日常生活を調べるとある。
パソコンの起動状態や時間などもそのひとつ。
なるほどと思った。
裁判で弁護士がその事を言う場面があるが。
それは、その前に警察が調べていた時には語られなかった事だった。
この事があったなら、警察はもっと他の人物も探しても良かった事になる。
警察の暴走を書きたかったのか。
なんだかすっきりしない物語。
赤羽の住宅街の1軒で、一人暮らしで64歳の馬場幸太郎が絞殺体で発見される。
死後数日経っている事から、死亡推定時刻の幅は24時間になった。
聞き込みから、個人で家事代行業を行っている山本美紀がその時間帯に訪ねている事が分かる。
事情を聞くと、留守でそのまま帰ったと言う。
その後、被害者が預金口座からまとまった金額を引き出している日と、山本美紀が家事代行の仕事に訪れている日が近い事が分かる。
赤羽署はもう1度話を聞く為に山本のマンションを訪れると、警察車両が止まっていた。
それは埼玉県警で、1年半前に大宮で起こった老人が殺された件で、話を聞く為だと言う。
やがて、山本美紀の周辺では、もう1つ老人が自殺として死んでいるのが分かる。
山本美紀は死んだ男の家で家事代行をした事があり、死亡したとされる日にも行っていた、と言うだけ。
疑わしいかも知れないが、容疑者と言うほどには証拠もない。
ただ、警視庁と埼玉県警が同時に疑わしいとなっただけで、想像が先走り逮捕される。
裁判に場面が移り、弁護士と検察官の応酬は始まる。
こんな事で逮捕されてしまうのかと唖然とし、えん罪はこんな風にも生まれるのかと。
弁護士も、特に山本美紀と話し合うでもなく、本人に有利な様に弁護して行く。
そんなものなのか。
有罪、無罪は弁護士には関係のないことなのか。
この前に読んだ本が『リンカーン弁護士』なので、余計にそう思った。
淡々と物語は進み、面白いのだけれど、誰に感情移入する訳でもなく味気ない感じも。
裁判もあまり緊迫感はなく静かに進む。
山本美紀と言う人物も、あまり良く分からない。
読者にも犯人かそうでないのか分からなくする為に、あえてあまり書かないでいるのだろうか。
感情が感じられない。
だからか、ラストもあまり感動がなかった。
死亡推定時刻を探るのに、検死の他に、日常生活を調べるとある。
パソコンの起動状態や時間などもそのひとつ。
なるほどと思った。
裁判で弁護士がその事を言う場面があるが。
それは、その前に警察が調べていた時には語られなかった事だった。
この事があったなら、警察はもっと他の人物も探しても良かった事になる。
警察の暴走を書きたかったのか。
なんだかすっきりしない物語。
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