「私のちいさなお葬式」

2017年ロシア
原題：Karp otmorozhennyy

定年後は慎ましい年金暮らしを送っている73歳の老女が、突然の余命宣告を受けて
多忙で滅多に顔を出さない１人息子に迷惑をかけまいと秘密裏に自分の葬式計画を、、てな物語。
監督はウラジーミル・コット。出演はマリーナ・ネヨーロワ、アリーサ・フレインドリフ、エブゲーニイ・ミローノフ。

主役女優がチャーミングなおばあちゃんなのも良いけど、脇役らが魅力的。
隣のクソばばあ、役所のねえちゃん、バスのギャル、、みんな愛すべきキャラ。
高齢の母のいる１人息子のオレとしては身につまされる物語。
決して暗くならず、わざとらしい感動もなく、思いっきり笑える事も無く、、
やりすぎず、足り過ぎず、程よい感じがナイス。まあ、観る人によっては退屈なんだろうけど。。
名曲「恋のバカンス」も良いセンス。

後でジワジワくる、そろそろ終活を考えようかな、、ってな愛すべき1本。。。

https://www.youtube.com/watch?v=LjG2NaahaSA

「ガザの美容室」

2018年パレスチナ・フランス・カタール
原題：Dégradé

パレスチナ自治区ガザの小さな美容院を舞台に、
戦時下の過酷な日常をたくましく生きる13人の女たちを描いた人間ドラマ。
監督はガザで生まれ育った双子のタルザン・ナサールとアラブ・ナサール。
出演はヒアム・アッバス、マイサ・アブドゥ・エルハディ、マナル・アワド、ダイナ・シバー。

大好きなワンシチュもの。しかも登場人物はほぼ全員女性。
しかもみなさん年配も若い娘もみんなお綺麗。キレイな女優を集めたのかそれともそんな国なのか。。
キャラも様々、、おしゃべり、おせっかい、クソ真面目、病、色ボケ、修羅場、臨月、、、
この国も男尊女卑の国、結局、戦争は愚かな男が起こすもの、、
そして宗教がもたらしたのは貧困と破壊。
そんな荒んだ状況だからこそ日常を楽しもうとする女性達が愛おしい。
パレスチナってイメージがちょっと違って見えるかも。。

多分、一般的にはウケが悪い映画だとは思うけど、、
地味ながらも個人的には愛おしい1本。

https://www.youtube.com/watch?v=i9rA1pQMoh8

「メタボリックデカ」

2017年タイ　　　日本劇場未公開
原題：Oversize Cops

デブってる事で失敗をするダメダメ警察官4人組が名誉挽回に頑張るコメディ。
監督はプーワニット・ポンディー。出演はヌトウジャリー・ホルベチクル、サルン・シンスヴァパラ。

コメディとしてはちょっとクスっと来るくらいの可もなく不可もなく、、、
ヒロインがちょいと可愛くて、でも、よく観るとあまり美人でもなく、、、
ただ、、いつもタイ映画観て思うのは高性能なカメラ使ってるな、、って、映像が綺麗。
で、、、とにかくスローモーション、ストップモーションが多い！
この作品もスロー、ストップ、、だらけ！でもキライじゃない！！笑

https://www.youtube.com/watch?v=vaBYGL14V4M

「ムニュランガボ」

2007年ルワンダ・アメリカ　　　日本劇場未公開
原題：Munyurangabo

ルワンダの仲良し少年2人組が旅の途中で実家に立ち寄った事で巻き起こる人間ドラマ。
「ミナリ」のアイザック・チョン監督の初監督作品。
監督はリー・アイザック・チョン。出演はジェフ・ルタゲングワ、エリック・ンドランクンディイェ。

ルワンダ大虐殺を根っこにした民族対立、それが家族間や友人間でも、、ってヘヴィーな話。
一応脚本がある芝居なんだけど、完全にドキュメンタリーを観てる感じ。
国は変わっても家族って同じだよな、、って部分と、やっぱり価値観常識は違うんだな、、って
いろいろ考えさせられる作品。

ラストの詩を読む青年のアップ長回しは圧巻。
リアルな世界を映し出す1本。

https://www.youtube.com/watch?v=zUt4Ohe9OWY

「ライド・ライク・ア・ガール」

2019年オーストラリア
原題：Ride Like A Girl

牧場と騎手の大家族の末っ娘が苦難を乗り越え栄冠を手にするサクセスストーリー。
監督は初監督の女優レイチェル・グリフィス。出演はテリーサ・パーマー、サム・ニール。

家族愛、努力からの成功、、創りとしては王道。
一番感銘を受けたのが、ダウン症の兄役がそのままご本人が演じてる事！
ヒロインも映像で見る限り似てるし、、近年の実話ものはそこのこだわりはスゴイよね。

努力すれば報われるとは限らないけどこういう希望も映画にはいくらか必要だよね、、の1本。

https://www.youtube.com/watch?v=_tHU5YGTZo8