歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

6月の終わりの旅~前編~

2014年07月07日 | 旅録 -travelogue-
働きすぎた6月の終わりの、日曜日に。

しっかり休みたくて、
長野・蓼科(たてしな)にある「バラクラ」に行きました。





梅雨空の早朝。府中から軽トラで頑張って、2時間半。

高速運転中は(風にあおられてしまうので)閉め切っていた窓を開けて、クーラーを切ると、

 ぷわ~~~っ*

と吹き込んで来る、澄んだ緑の森の、深い香り。
なんだか久しぶりの、たっぷりした安らかな自然の空気。嬉しさと、「ほっ」が、じんわりこみ上げます。




「バラクラ」到着。



すごいバラのお出迎え。

さて、バラクラとは?


蓼科の山間、森の中にあるイングリッシュガーデンです。
1990年、ケイ山田さんによって開かれた、日本初の本格的英国庭園。
バラだけではなくて、四季折々を楽しめる庭。だそうです。

毎年5月に弊社も出展している「国際バラとガーデニングショウ」で、名前ばかりは聞き知っていました。が、
とうとう初めて、やってきました。


まず出迎えてくれるのが、



今まで見た事もないほど巨木と化した、
黄金アカシア‘フリーシア’。



まばゆい蛍光グリーン!


そもそも、
6月いっぱいまでこつこつ施工していたお庭のお施主様が、「バラクラにあるフリーシアがすごい!」と教えて下さったんです。
それで、「ほほ~う、どんだけすごいのかな~」と思って、いざ来てみた次第。そしたら、
想像を遥かに超えるドデカさで、ほんとに、凄かった。



なるほど、これか~。と。



ああ、イギリス。


およそ1年前に訪れたイギリス。
そして、ブログに書きそびれたまま1年経とうとしている、イギリス。への、恋しい想いを胸に、



長~~~い
物販・お土産ゾーンをくぐり抜け、



いざ、庭へ。





雨上がりの庭。



キラキラした香り。




苔むしたレンガ。



きゅんとしてしまう。




タイミングとしては、「クラシックローズ ウィークス」。
オールドローズが咲き誇っている時季でした。





異次元に浮かぶように、目映いバラ。

バラの香りに満ち満ちて贅沢すぎるバラのアーチトンネル。



パンフレットには、

「バラ園ではありません。四季の植物・景観を楽しむ、イングリッシュガーデンです。」
と断ってある通り、
バラだけじゃなく、色んな樹、花が満ちています。

なにより驚くのは、
あれやこれやの樹々が、どでかい!ということ。



こんなデカくて立派なスモークツリー、なかなか見られません。
よく使うジューンベリーも、初めて見る太さ。初めて見るデカさ。

感動でぷるぷる。



素敵な色の取り合わせを見つける喜び。

逞しい樹々の生きる、森の中の空気を味わえる喜び。






カナカナカナ・・・って、周りを囲む森から、夏の虫の歌声が響く中。




東京ではもう終わってしまった花たちが、まだ咲いて居たり。

はたまた、
昨日の大雨で、瑞々しく散っていたり。





嬉しいな~、嬉しいなあ~

って、久しぶりのホリデイらしさを噛み締めながら。









明るい森から、翳る森へ。








蓼科らしい、白樺の森。


「ああ、これ、イギリスでも見たなー」っていう



ばかでかすぎるグンネラとか。



睡蓮とか。



東京ではどうにも失敗しがちなゼラニウムとか。




ああ、石積み。細かな随所で、リメンバー・イギリス。


そして、



やっぱり、バラ。
むせるほどのバラの香りが、たっぷり立ちこめるガゼボ。



よくよく見ると、ざっくり誘引してあるフェンス。


そして、



青空。




ひとしきり周遊したところで、お昼時。



外の庭を見下ろすテラス席にて、
スコーンと紅茶セットを頂きました。

優雅タ~イム。

そういえばイギリス行った時、一度もやらなかった、こういう優雅なティータイム。



そうこうしていると、バスツアーの団体客が来て、じわじわ混み出しました。

潮時かな。と、いうことで、

もう一息、たっぷり吸い込んで、
退去。



ところで、
「バラクラ」って、一体なんの略称なんでしょうか。
パンフレットの表紙にも、普通に「BARAKURA」とだけ書いてあるんです。


私、
「薔薇クラブ」の略かなんかかと思って「なんだそれ」なんて、失礼ながらあんまり格好良くないわ~なんて、思ってたんですが、

違いました。



「バラ色の暮らし」
の、略だったんです。



それを初めて知って、
「えっ、、、、素敵!」と、惚れ直したというか、見直したというか、
私間違ってました今まで大変失礼ご無礼つかまつりました、と、頭を垂れる思いでございました。

バラ色の暮らし。うん、いいですね。理想。素敵なコンセプトですね。



ちょっと欲しくなった寝転びクマの群れを尻目に。


駐車場に戻ると、それを見計らったかのように、
雨が降り出しました。

けっこう、ザーッ!て。


あらあら~、と思いながらも、とりあえず次、がんがん行ってみようと、
蓼科高原の雨降る登り道を、ひた走ります。



 ~後編へ続く。~


最新の画像もっと見る

post a comment