私の100mの自己ベストは12秒4で、素人さんとしては足が速い方でした。しかし、所詮は素人です。以前に走ることについて書きました(「投げる!走る!打つ!捕る!滑り込む!」)。ここで書いたポイントは、足の指で地面を掴むことと、その掴んだ地面を後ろに放り投げるように走るということでした。
しかし、川本和久著『福島大学陸上部の「速い走り」が身につく本』を読んで、本当に素人考えだったことが分かりました。しかし、それも止むを得ないことです。著者は、走り幅跳びの第一人者池田久美子ほか、数々のトップアスリートをコーチした陸上界のカリスマとして知られますが、彼のもとに集まった教え子たちも、それまでまともに「走り方」を教わったことがないというのですから、素人さんの私が走り方を知らなくても仕方がありません。
素人考えでは、後ろに足を蹴った時に一番の推進力が出ると考えがちですが、足を後ろに蹴った時は前への反発力が出ますが、その力自体はさほど大きくないということです。一番大きな反発力を地面からもらうのは、体の真下に力が加わった瞬間であり、その際大事なのは、膝や足首を曲げて力を逃がしてしまわないことと、上への反発力を前への推進力に変えるために、素早く反対の足を前へスイングしていくということだそうです。後ろに足を蹴りあげていたら、この前へのスイングが遅れてしまい十分な推進力が得られないということです。これが私が12秒4の素人ランナーだったゆえんで、しっかりした走り方を教わっていれば、11秒台も出せたかもしれません(時すでに遅し!ですが)。
しかし、私の言っていたこともまったく間違いばかりではなく、「地面を掴む」という点はある意味で正解でした。この本の中で、トップスピードに乗る前の5mを速く走るには、力が出るローギアの意識が重要だとして、「足の親指から中指で地面を噛むように力を入れます」とありました。私が塁間23mのダッシュの最初の段階で言いたいことがまさにこのことだということを読んでいて気づかされました。
このように、スタートの段階、序盤の段階、トップスピードの段階と、走り方も違うわけですが、それはまたの機会に譲りたいと思います。そもそも散ドラ諸君には、いきなり川本理論は高度すぎるかと。とりあえずは、素人考えの管理人理論でもいいのではないかと思います。まずは、最初の一歩をしっかり蹴ること、体幹をしっかりすること、手を横に振らず前後に振ること、この点を気をつけてほしいものです。
走ることは、攻撃、守りの基本です。どんなスポーツでも、走れて損なことはありません。もっともっと走ることを大事にしてほしいと思います。
↓ 走らない散ドラ諸君の背中を、バシッとお願いします。
今日のジョグ
今日も仕事でちょい遅で、休み。休みすぎで、困りました。