プロ野球はオフ・シーズン中ですが、オフ・シーズンの過ごし方とはどんなものなのか、意外と知られていません。というか、オフ・シーズンは、契約外の期間なので一律の規定はなく、どんなふうに過ごそうと勝手なわけです。昔のオフ・シーズンのイメージは、オフ・シーズンはゴルフ三昧というものでした。そして、2月1日のキャンプインに向けて、年明け以降体を絞っていくというものでした。
そんなことを考えていたら、今日のコラムに豊田泰光氏がオフ・シーズンのことを書いていました。宿題をやり残した小学生のような気分がするので大晦日が嫌いだったとのことです。つまり、オフ・シーズンをダラダラと過ごし、年明けから体を作り始めるが、なかなかその気になれず、ダラダラが長ければその年の成績が悪かったとのことです。そして、そんな中でもバットを振れば、バットの音や握った時の太さの感覚で体が出来ているのか、どうなのかが分かったとのことです。この当たりはやはり一流の片鱗が伺えますが、コンディション作りについては本人が「誰もがイチローになれるわけではない」と言っているように決して一流ではなかったのでしょうね。
さまざまな知識が普及した今はまさかそんなことはないと思いたいのですが、今も「誰もがイチローになれるわけではない」のはいつの世も同じで、きっとオフ・シーズンをダラダラ過ごす選手はいくらもいるのでしょう。才能に恵まれたプロ集団なのにもったいないことだと思います。もちろん、激しいシーズンの疲れを癒すことも大事ですが、まったくトレーニングをせずに何日も過ごすことなどアスリートだったらあり得ないと思うのですが、どうもプロ野球選手は、その点本当のアスリートになり切れていないような気がします。戦力外の宣告をされてから気付いても後の祭りなんですけどね。
昨日松井秀喜選手が帰国しましたが、彼はきっと毎日トレーニングをして帰国し、日本ではいろんな行事で忙しく過ごしながらも、きっと毎日のトレーニングと体のケアを欠かさないのだろうと思います。素質だけでは本当の一流にはなれません。王・長嶋などの真の一流選手は、毎日の努力あればこそでしょうね!
元旦を前にそんなことを思いました。散ドラ諸君も、毎日バットを握る、ボールを握るなど、何でもいいから、毎日続けることにトライしてほしいものです。