ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
神奈川県作文の会
綴方理論研究会
国分一太郎「教育」と「文学」研究会

第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会 報告について

2016-10-31 11:25:09 | Weblog

第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会 

 

    11月20日の研究会で、山田亨二郎さんは、こんな報告をしてくれます。ご期待を!

 

 

≪新資料紹介≫

     国分一太郎の文集「生活の跡」について

                      山田 亨二郎(国分一太郎収蔵室・こぶしの会事務局)

 

 ① はじめに

 ② 位置づけ

 ③ 概要

   (ア)共通項

   (イ)各学年ごとの内容

   (ウ)「綴方・生活の跡」の特徴

   (エ)文集名の由来

   (オ)学級新聞の発行

       ・慰問文について

       ・立方体の体積

   (カ)自由律俳句の指導

   (キ)長瀞かるた 綴方かるた

 ④ おわりに

 

 

≪山田亨二郎さんより≫

 

     励ましの「ことば」を求めて

                                       山田 亨二郎

 国分一太郎のふるさと、山形県東根市にある市の施設、国分一太郎資料収蔵室に勤務し、資料の整理を担当している。

 田中定幸先生が研究発表の人選に苦労し始めると、用賀に孫が住んでいることをご存じで、そろそろ孫に会いたくなるころだろう、とけしかけてくる。ぼくは素直にその手にのり、二つ返事をしてしまったのは2、3回だけではないような気がする。

 高校の教師を38年勤め、退職した平成16年の4月から、ずっと一人でこの仕事を続けている。

 今、関心を寄せているのは、国分先生が、どのようなことばで、子どもらを励まし続けていたのか、を残された文集の中から、見つけ出そうと努力を続けている。                                    (2016.10.4)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会-「米寿記念講話」について

2016-10-28 11:04:35 | Weblog

 

第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会-「米寿記念講話」

 

    「みどりの風の吹くなかに」(国分一太郎著)をさぐる

                        乙部 武志(綴方理論研究会)


 ≪乙部さんはご自分のことをこんなふうに紹介しています≫

 1929年、青森県野辺地町で生まれる。この年は奇しくも、北では成田忠久の「北方教育」が、西では小砂丘忠義の「綴方生活」が刊行された。

 長じて、県立野辺地中学校、青森師範学校に進み、「でも、しか先生」として郷里の小学校に勤める。その翌年東京に出て、ほとんどを小学校教師として定年を迎える。

 日本作文の会との出会いは、たまたま夜学の道すがら駿河台ホテル(現明治大学の一棟)で開かれていた“日本作文の会月例会”の看板に引寄せられたことだった。この研究会で、戦中の「生活綴方教師」に遭い、いうまでもなく、国分一太郎先生の実物?に初対面した。

 

 

≪乙部さんがふれてくださる『みどりの風のふくなかに』の〈-1〉の部分をみなさんに紹介しておきます。≫

 

(前略)

 これからさき、わたくしたちは、日本の子どもの、このひよわさを克服していかねばならない。そして、このしごとをよくしていくためには、わたくしたち教師のいままでの考えかたをも変えていかねばならぬ。わたくしたちの自然観や自然と人間の関係についての認識を変えていかなければならない。

 けれども、それは、教師たちのいままでの心得ちがいを克服し、そのうえで、子どもたちに、あたらしいことをおしつけていくというのであってはならぬ。それよりはむしろ、人類のこしかた(注―これまでのこと・過去)において、わが民族の歴史の歩みにおいて、おおくの人びとが、大事(・・)としてきたことをふりかえりつつ、同時に、いままでの五、六十年間のあいだに示した子どもたち――この子どもたちは、民衆・庶民・生活者である曽祖父母・祖父母・父母たちのあいだにくらしていた――の可能性に目をひらき、それによりそって、わたくしたちの新しい道をあるいていかなければならない。

 では、そのような子どもの可能性はどこにあるのか? このあと、わたくしは、いままで、わたくしがやりつづけてきた「古いもの」をふりかえるという書きかたからはなれ、いま目の前の子どもたちに見られるものを、できるだけあらわしたいと思っている。けれども、それにはいる前の「可能性」の存在についてことあげ(注―ことさら言葉に出して言いたてること)する部分だけは、むかしの子どもたちのことについてものがたるのをゆるしていただきたい。この文章では、はじめに、子どもの「詩的表現」を例としてひいたから、これからあとも、その「私的表白」ないし「詩的表現」によっていく。引用はすべて日本作文の会編で岩崎書店から刊行中の『日本の子どもの』詩からである。

 

  こう書いて、このあと22点の作品を紹介しています。ここでは、そのいくつかを紹介します。


  ☆タバコノムシロヒイデ/タバコバタキ(ケ)ノナカデ/ヨコヲムイテ、ダマッテイタバ/トオクカラ/アオイヒキガエルガ/コソットキマシ

   タ。(秋田・一年)

 ☆足もとの/黄いろい芽/ふまないでよかった。(秋田・四年)

 ☆ほたるこは/ぐっといきをついて/はらにちからをいれて/とんでいった。(秋田・二年)

 ☆石の下で/こおろぎが/うたっていた/かたさせ/すそさせ/鳥海山に雪ふったと/うたっていた。(山形・六年)

 ☆くもが小さい足で/ちょこちょこ歩いていく/小さい穴にはいっていくと/虫が/ひょこひょこ出て来た/くもがはずかしいように/べつ 

  な穴に/はいっていった(山形・四年)

 ☆アレ/キノウガッコウヤスンダラ/モウコンナニ/タンポポガサイテイル。(埼玉・一年)

 ☆つくしがでた/ちいさいのがひとつでた/あっちかいで(あったかいので)/「ぼくでる」といって/でたのかな。(長野・一年)

 ☆おひるをたべて裏の田へ/水見にいった時/平ざえもんが/水をとめていた/ずれえなあと思ったら/ちょうどよく/頭をあげて/気がわる

 そうに/おんの(おれの)の顔ば/きょろきょろ見てた。(長野・六年)

 

 なにも解説しないで書きとめてきた。けれども読者のみなさんは、このようにものごとをとらえ、感じ、考える子どもであるならば、この子どもたちに、

  ★自然の生きた姿をとらえさせること。

  ★自然とは、なんと底ふかい意味をもつものでああるかをさとらせること。

  ★自然と人間のつながりについって、よりしっかりと学ばせていくこと。

  ★生態系といわれるものについてわからせていくこと。

 

これが不可能ではないことをつくづく感じるにちがいない。以下に、わたしは、その実際のすがたをかきとめていく。(新日本文学会会員)

 

 国分一太郎のこの作品にふれて、乙部武志さんがどんな話をしてくれるのか楽しみです。なお、この『みどりの風のふくなかに』を理論研の会員の学習のための資料として日色章さんがコピーしてくれたものがあります。是非、読んでみたいという方は、日色さんのところへ連絡をしてください。(携帯 080-5042-5508

 


 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会-記念講演について

2016-10-21 03:31:34 | Weblog

10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会 記念講演について


演題 : 「生活の理法」としての共生と生活綴り方

        ――理性的なものに感性的にかじりつくということ


       Ⅰ 国分一太郎と「共生」の課題

       Ⅱ 「辛抱づよい文章」の提唱

       Ⅲ 人権教育の観念性(「肉感性」の欠如)

       Ⅳ 〈在日〉を生きる子どもの作文と自尊感情


    □ 玉田勝郎(関西大学名誉教授、 兵庫県在日外国人教育研究協議会会長)

       1952・53年、大路第二小学校(現 丹波市)で、小西健二郎に受け持たれ、生活綴方教育を体験。(後にこのときの実践

       が『学級革命』ー子どもに学ぶ教師の記録ー(牧書店・1955年)として出版され、教師必読の書のひとつとなる。 注ー田

       中)

       関西大学生協発行『書評』誌に13回にわたって「中野重治と教育」を連載。

 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第10回・国分一太郎「教育」と「文学」研究会のご案内 11月20日

2016-10-18 22:38:20 | Weblog

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国分一太郎「教育」と「文学」研究会 「巣鴨地域文化創造館」のご案内

2016-10-18 22:33:24 | Weblog

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「横須賀・逗子」作文の会 10月例会のご案内

2016-10-17 13:20:19 | Weblog

□「横須賀・逗子」作文の会

10月例会のお知らせ

 秋の行事にも追われてお忙しい毎日をお送りのことと思います。

 私は、先週、第31回小砂丘賞作文教育研究会に出席のため高知へ行ってきました。この研究会には何度もおじゃましていたので、同じような話ではまずいし、なかなか講演の内容も決まらずに、またタイトルもどうするか、いろいろ考えました。

 そして、おもいきって『教育であって 国語教育であって 文章表現指導である作文教育』という演題としました。これは、尊敬する国分一太郎が亡くなる前年(1984年)、やはり高知の「幡多作文の会30周年の記念講演」と同じものなのです。この時の講演のテープを何度も聞いていて、これは国分先生の「遺言」ともいえるもので、いつも考え続けていなければいけない命題だと思っていたので、これを枕にして話をしてきました。

 今、あらためて教育とは何か、そのなかの一つの国語科は…、さらにはその中にもふくまれている「文章表現指導」は、どうあるべきか、ゆっくりと考えなおさなければならない時のように思うからです。豊かな人間性のある子ども、そして、逞しく時代を生きぬ大人へと育てるための「作文教育」「文章表現指導」では、子どもたちにどんな文章を書かせたらよいのか、それをどう読ませるのか、教師の専門性が問われているのではないかと思うからです。もちろん国分先生のような立派な講演はできませんでしたが。

 機会があったら、みなさんとも、是非、この問題について話し合ってみたいと思っています。

 さて、季節は秋。読書の秋でもありますね。この季節にあったお話を絵本研究家の斉藤仁子さんがしてくれます。おともだちにも声をかけて、早めにお集まりください。

 

《提案》「絵本よもやま話」

 絵本を手にされご自分が楽しまれ、それが子どもたちへの読みきかせにつながるといいなあと思っています。

 絵本の世界に迷い込んでみると、「作文と絵本の共通点」や「教科書の中の絵本」等について思いを巡らすことがあります。

 絵本のいろいろも見ていただこうと思います。

                             斉藤 仁子さん(絵本研究家)

□日 時   2016年10月28日(金)6:30開会(予定を変更しています)

□場 所   横須賀市総合福祉会館 5階 第3会議室

□司会者   田中 安子さん (次回提案者)

□会 費   1回300円(年会費として3,000円を納めていただけると幸いです。) 

□連絡先   田中定幸  自宅 逗子市新宿3―2―45  ℡・FAX 046-873-4339  

                   sadayuki@mrh.biglobe.ne.jp 

□次回例会  11月16日(水) 18:30~20:50  総合福祉会館 5階

 

■ご案内のように、11月20日(日)、第10回国分一太郎「教育」と「文学」研究会・学習会が、巣鴨地域文化創造館で開かれます。遠いところまた、一見難しいような内容かとも思いますが、教育のこと、作文教育のことを考えるよい機会になります。友達をさそって気軽にお出かけください。

■『すべての子に書く力を―作文教育実践記録集―』(福島県作文の編)作文教育の基礎・基本となる指導の仕方がわかりやすくまとめられている本です。1,000円でお分けします。

『「教育」と「文学」の研究』」第5号(国分一太郎「教育」と「文学」研究会編)も発行されました。これも限定版です。ぜひ、書棚に保存して機会をみつけて読んでください。頒価500円です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「山びこ学校」と国分一太郎 ー映画と講演のお知らせー

2016-10-12 05:50:40 | Weblog

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「新聞紙スリッパ」を作って・書いて・つながろうーこうよう会のご案内

2016-10-04 11:31:39 | Weblog

 忙しくてブログも更新できずにすみません。

 さて、今週の金曜日ですが、神奈川県私立学校国語部会の定例会である「こうよう会」で話をすることになりました。

 これは、神奈川県作文の会の学習会でも、報告したものですが、だれでも取り組めるるおもしい実践です。皆さんにも実際に作ってもらいます。

 ご都合のつくかたは、参加して、この実践を補強してみんなのものにしていただけたらと思います。

 

日時 2016年10月7日(金)19時~20時45分

会場 横浜市 西地区センター(ネットで検索を)

内容 実践報告と講演

     「子どもに育てたい2つの文章表現力」 

           -「新聞紙スリッパ」を作って・書いて・つながろうー

報告者  田中 定幸(国分一太郎「教育」と「文学」研究会・こうよう会アドバイザー)

持ち物 新聞紙2枚、あるいは広告紙の大きめのものでも。

寄付 2コイン(二百円)

 

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする