『作文指導のコツ① 低学年』の本を、わが友榎本豊さんに贈呈した。いっしょにずっと勉強してきて、榎本さんの実践からもたくさんのことを学ばせていただいていたからお礼の気持ちからだった。また、足りないところがあったら指摘してもらうつもりだった、
その本をよんだ榎本さんが、感想を書いて、子どもの未来社に送って、そして、僕の手元にその感想が送られてきた。
忙しい中感想をわざわざ書いてくれるその気持ちがうれしかった。いっしょに同じ考えを共有できる友だちがいることがうれしかった。
この感想は、ぼくのブログを読んでくれる人には、ぜひ伝えたいと思った。ブログに載せることを榎本さんは、快諾してくれた。
「作文指導のコツ」①低学年 田中定幸著を読んで
やっと現場が欲している「作文指導の本」が出版されたなという感じだ。教科科書の中から、身近な子どもの生活の中の感動を取り上げる作文単元が少なくなってきた。
昔は、どこの教科書会社でも、6学年すべて、最低1回は扱っていた。ところが、今扱われている教科書からは、皆無と言っていいだろう。子どもたちの現実を見ていると、作文嫌いな子が大変多い。高学年に関わっても、原稿用紙に向かって作文を書いたことがないというクラスにも時々出会う。題名の書き方・学年名前を書く行・書き出しは、1マスあける・会話は行替え等、そんな当たり前のことも指導されずに学年を進んできている。 だいたい自分の日々暮らしている感動を日記に記す喜びも知らずに、学年を進級してきている児童が多い。教師が忙しくなり、子どもの作文を読む時間がとれずに、日々追われて暮らしているのが現状である。
そのような現場に、作文指導のイロハを教えてくれる本である。この本を読んだ教師は、子どもと向き合っていなかったことを悔やみ、具体的なわかりやすい指導方法をもとに始めて行くに違いない。
著者の田中さんは、長年の作文指導の成果を十分に組み立て、子どもの書きたくなる作文の指導法を具体的に提起している。それは、「ある日型作文」として、文字指導をしたあとに最初に文章を書き始めるのは、この書き方が一ばんわかりやすい。大事な方法であるとして、話し言葉から、書き言葉へ移行する文章。いきなり書かせるのでなく、「ひとまとまりの作品」を書き上げるまでの指導過程も具体的に作品を通してわかりやすくまとめる。つまり「書く以前の指導」から「記述」して完成したあとは、「鑑賞」して、みんなで読み合うまでの手順を明らかにしている。しかも作品の例が豊富で、全国各地域から生まれた作品を選りすぐって、例文と出しているのも良い。
私も長いこと、このような方法で「作文指導」をして、ひとまとまりの作文を、クラスのすべての子どもたちに書かせてきた。しかし、このところこのような作文の本が出版されずにさびしく感じていたところである。文章表現指導を研究にしている学校は、学校で課題図書にして読み合っても良い本である。
この「ある日型」の作文は、低学年では、もっとも大事にし、たくさん何度も書かせてきた。 やがて、この方法は、中学年・高学年になっても、基本の型になる。中学年の終わりごろから、「やや長いことの体験の中から、説明するように書く。」「いつも型」の作品も書けるようになる。やがて、それは、高学年になれば、自分の考えを主張するような意見文や、中学・高校の小論文につながっていくのである。
高学年になった最後には、新聞に自分の考えを投稿する様な体験もさせてきた。実際に自分の作品が新聞に取り上げられ、クラス中の子どもたちが文章を書く大切さや喜びを感じて、卒業していった。
その基本中の基本が、この「ある日型」の文章なのである。今、子どもに書かせることに悩んでいる若い教師に、手にとってほしい欲しい本である。やがて、中学年・高学年向けの本がすぐにも出版されると言うことなので、楽しみにしている。私は、自分の周りにいる若い教師だけでなく、忙しく作文指導をしてない教師に勧めていきたい。
2010.2.20(土)
榎本 豊
ありがとう。わが友、榎本豊さん。感謝! 感謝!