ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
神奈川県作文の会
綴方理論研究会
国分一太郎「教育」と「文学」研究会

魂の技師

2007-04-15 13:04:52 | Weblog

 きのう一日のつかれに、われを忘れて寝こんでいても、朝になれば、あなたは起きなければなりません。起きて学校へ向かわなくてはなりません。五十人、六十人の生きた子どもが、あなたを待っているからです。待っている子どもに、きょうもまた、なにか一つ、新しい、よいことを、あなたは教えてやらなければなりません。あなたは、生きた子どもを、親たちから、世の中から預かっている人なのです。思い責任をもっている「魂の技師」なのです。

君ひとの子の師であれば
とっくに それは ごぞんじだ。
あなたが 前へ行くときに
子どもも 前を向いていく。
ひとあし ひとあし 前へ行く。

「君ひとの子の師であれば…」は、あまりにも有名である。国分一太郎先生が書かれた『君ひとの子の師であれば』の中表紙のうらに書かれたコトバである。「きのう一日のつかれに、…」は、同じ本の「あとがき」の冒頭の部分である。このコトバも私にとっては、忘れられないことばの一つである。(T)

  『君ひとの子の師であれば』(国分一太郎著 1959年 新評論)