ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

タイ人はたくましい

2011年09月08日 04時04分34秒 | 日記
3月におきた日本での痛ましい大震災から半年になるが、
いまだ復興のために手助けを必要としている地域は多く、
「がんばろう日本」が合言葉となっている、現日本。

一時期は、「自粛」という言葉が飛び交い、メディアも世論もそろって
「延期」「自粛」を報道していた。
あまりにも自粛ムードが続くと、それこそ経済が落ち込んでたくさんの人が失業してしまう。
祭りや花火大会が中止になる、プロ野球開幕が延期になる、
そうすると花火師さんは
野球場の周りで焼き鳥を焼いて生計を立てている人はどうなるのか。
経済の状態が悪くなれば、職を失う多くの人が出るし、
震災被害をうけた地域の復興がさらに遅くなることも心配だった。

みんなでぐっと我慢して、こういう時こそ秩序だった行動ができる日本人たち。
震災の混乱時にも、きちんと整列してじゃまにならないように
階段のすみに並ぶ日本人の姿がタイでも報道されていた。


タイだったらどうか、そうはいかないだろう。
そして、タイの人は日本人とはまた違うたくましさがある。

2006年のクーデターの際などは、クーデターが危険ではないとわかると
一転してまるで、クーデター祭りにわく あちこち。
赤シャツ派が立てこもる伊勢丹前には屋台などもたくさんできたらしい。
本当にたくましさを感じる。

バンコクで赤シャツの集会はいまだ行われているが、
それに乗じて赤シャツグッズを売る人、
        


ん?このTシャツは?
「刑務所に入るかい?」のようなことが書かれているらしい。
暴動に加わってそうなると言っているのか、タクシン元首相のことを言っているのか、
どちらにせよ、ブラックジョークなTシャツ。
       


救護テントも設置されているが、赤シャツ派によるもの。
自分たち赤シャツ派が集会を企画し、衝突の時の怪我に備えて救護テントも自主設営。
この集まりをまるで祭りのように楽しんでいる感さえ伝わってくる。
    


警察も出てきているが、カメラを向ければやはり
「お? カメラか?撮っていいぞ!」
とばかりにポーズをとってくれるフレンドリーな警察官たち。
「な? かっこいいだろ?」 と言いたいのがわかる。
     


あれだけの騒ぎを起こし、世界中にニュースが配信された、死者も出したクーデターから始まる赤シャツの暴動。
だけど、現在、生で見る彼らはこういう感じなのだ。

   


たしかにタイ人はお祭り好きではあるが、どんな状況でも楽しい方向に、
利益が出るように持っていこうとするタイ人のたくましさに感服する。

そんなタイ人たちが、震災後の日本のことをとても心配してくれている。

日本もすこし、このたくましさを見習ったほうがいいかもしれない。
島国日本は、兄弟にたとえると一人っ子で、たくましさには欠けるのかもしれないから。