中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

トン族ー2ー

2006-08-26 01:07:00 | 中国のこと
  風雨橋は鼓楼と同様トン族の優れた伝統的建築技術の結晶であり、川に架かる橋の上に屋根付きの廊下(回廊)や楼閣を乗せた構造になっている。鼓楼と同じく釘はまったく使われておらず、設計図もないと言う。この風雨橋は川を渡るためのものであることはもちろんだが、回廊の両側にベンチが設けられていて若い男女が語らうロマンティックな場ともなっているそうである。



  写真の風雨橋は黎平県地坪(Deping)にあったもので、清代の光緒8年(1882)に建造された。全長は56メートル。この風雨橋は、調査した専門家によると、この地方や近隣の地方にある300余の風雨橋の中でも「配置構成の謹厳さ、工芸の精緻さから総合的に比較して第一位にあるもの」とされていたようだが、惜しいことに2005年の夏、この地方を襲った洪水のため流失した。流された建築材を集めて再建するという話を聞いたので、やがてはまたこの美しい姿が見られるようになるだろう。

 この他にも、中国最大とされる三江侗族自治県程陽(Chengyang)村の風雨橋も見たが、さすがに雄大ではあったが回廊の両側は、観光客目当ての地元の婦人達の土産物売り場となっていて、いささか興醒めだった。


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