うまさいと

お馬さんは好きですか?

04年ももう終わる。

2004-12-27 00:06:10 | 競馬
 さて、有馬記念も終わり、今年も残るところあと僅かな訳ですが。

 あ、まだ東京大賞典が残ってるのは知ってるから。アメリカ帰りのPersonal Rushが頑張ってくれるかな。


 ということで、今年の回顧を少し書いてみたいと。今日は有馬記念の中継を某TV局の番組で見てた。いつもの通りOさんが「こばのふるうまらしい・・・」とか言ってたけど「馬から落馬する」「頭が頭痛」を遥かに超越する迷台詞だったと思う。毎度の事ながら間違いっぷりは素晴らしい。

 そういえば番組の最後に今年を振り返る様な映像が流されてた。それを見ていたら「今年は海外遠征が多かったよなぁ」と思った訳で。ちょっと思い出してみる。04年の日本所属馬(元日本馬)の海外重賞挑戦は下の様な感じ。


Santa Maria H.(2/16 USA G1 D8.5f)
5 Preeminence

Dubai Golden Shaheen(3/27 UAE G1 D1200m)
5 Meiner Select

Dubai World C.(3/27 UAE G1 D2000m)
8 Admire Don
9 Regent Bluff
12 Silent Deal

Gold Cup S.(6/17 GB G1 T20f)
9 Ingrandire

American Oaks(7/3 USA G1 T10f)
2 Dance in The Mood

July Cup S.(7/8 GB G1 T6f)
12 Seeking The Dia

Prix Maurice de Gheest(8/8 FR G1 T1300m)
15 Seeking The Dia
18 Dorubako

Prix de l'Arc de Triomphe(10/3 FR G1 T2400m)
17 Tap Dance City

Breeders' Cup Classic(10/30 USA G1 D10f)
6 Personal Rush

Senator Ken Maddy H.(9/29 USA G3 T6.5f)
5 Festival

Hong Kong Sprint(12/12 HK G1 T1000m)
7 Sunningdale
14 Calstone Light O

Hong Kong Mile(12/12 HK G1 T1600m)
5 Durandal
14 Telegnosis

Hong Kong C.(12/12 HK G1 2000m)
13 Dance in The Mood

Dahlia H.(12/20 USA G3 D8.5f)
1 Festival

(抜けがあったら教えて)

 こんな感じか。Festivalは既に移籍してるから、これはちょっと「日本馬の遠征」という括りにはできないだろうなぁと思ったりもするんだがまぁいいや。昨年何頭海外遠征したかとかは忘れちゃったけど、今年は比較的多かったなという印象。他にもネゴシエーターが気管支を拡張する為の薬を使うためにアメリカに移籍したり(もしかしたら昨日書いたクレンブテロールのことかな?)とか、オーストラリアでバブルガムフェロー産駒とかヤマニンヴァイタル産駒が頑張ってたりとかもあったな。


 今年特筆すべきなのは「脂ののっている時期に海外遠征したお馬さんが目立った」ということ。例えば、アドマイヤドンは昨年遠征できなかったからしょうがないとしても、リージェントブラフはさすがにちょっと遅かった感じ。しかし、サイレントディールについてはもう今年しかなかっただろうというタイミングだし、ダンインザムードもそう、タップダンスシチーもそう、イングランディーレもそう、カルストンライトオだってそう。今年遠征したお馬さんは、生涯で最高潮だと言える時期にきっちり海外遠征してる印象が強いんだよねぇ。


 日本でタイトルを狙うのか、高額賞金を捨ててまでも海外に打って出るのか。この辺りは海外遠征が活発になればなる程議論になるんだろうと思う。海外遠征経験豊富な森調教師の著書に「私はオーナーにお金を儲けさせることが一番(それが厩舎の成績を上げる為になる)」って感じのことが書いてあるから、例えば交流重賞を荒らしまわっているノボノボさんもそれはそれでいいと思うんだけどね。それをオーナーが望んでいるんだろうから。

 そういえば、森調教師に関しては上記のノボノボさんの地方巡業で節操が無いよねってよく言われてるけど、エアシャカールをKing George VI & Queen Elizabeth Diamond S.に連れていったり、アグネスワールドもスキーキャプテンもエアトゥーレも遠征してるんだからねぇ。同じ調教師に預けているとしても、青山氏(シーキングザダイヤの馬主)とか「エア」のオーナーとかの様に積極的に海外遠征に打って出る人もいる。要は節操が無いのは調教師云々ではなくオーナーの問題なんだよと。話が逸れてきたけどそのまま突っ走る。

 シーキングザダイヤでの遠征というのはきっと「シーキングザパールの息子がフランスで同じレースを制覇」をオーナーが夢見た結果なんだろうと思うし。採算なんか度外視だよねぇ。日本からの海外遠征ではお金の面で間違いなく損してるはず。でも、それでも夢を追い求めたんだと私は解釈してる。そういう意味でここの管理人さんは最後の一文を発したのかな、とも思う。日本の競馬産業に対するカンフル剤ってことなんじゃなかろうかと。小さいことにこだわっていたらだめだよって。例えばテイエムのオーナーは自分でお馬さんを見るようになってからは馬主として一度も損していないって何かのインタビューにあったけど、それは投資家としての自慢でしかないってのをわかっているのかが不安。馬主として損するとか得するとか、どうでもいいことじゃないのかな。上の人達(実際にオーナーとして活躍している人)が経営とかそういった観点からしか競馬を観ていなかったとしたら、もう文化としての競馬は育たないよ。ずっとギャンブルスポーツのまんま。勿論、日本の伝統を冷笑して欧州に媚びてるとかじゃなくて、いつまで経っても競馬は「ギャンブル」の枠を外せないよということ。ブラッドスポーツなんだよって、大きな声で言えないまま。勿論そのままでも全然構わないって人もたくさんいるとは思うけど、私はそれはどうかと思う。競馬のもう一つの面白い面を存分に堪能したいから。

 でもまぁ、テイエムのオーナーさんは最近馬産を始めたみたいだから、何となくスケールの大きな馬主になっていく気がする。金額とかじゃなくて、馬主としての器という意味でね。

 勿論、これは私個人の思い込みかもしれないんだけど。


 話が逸れてわかりにくくなったか。ストレートに言うと、お馬さんでお金を儲けよう(馬券じゃなくて)とか少なくとも損しない様にしようとか思っている人は、オーナーになってもしょうがないと思うよ。一口馬主をやっている人は、多分それをうんと小さくしたスケールで実現しているんだと思う。お金を払ってお馬さんを持って、そしてそのお馬さんの活躍を見守って、それが嬉しいんだと思う。ただ、さすがに一般人に何千万円もする様なお馬さんはポンと買える訳無いもんね。だから、それぞれ自分の身の丈に合った楽しみ方をしているんじゃなかろうかと。

 何言ってるのかわかんなくなってきたけど、要するに私は自分の勝手で、海外に遠征して大レースを走る日本馬が見たいということ。いつの日かPrix de l'Arc de TriompheやDerby S.にも勝つお馬さんが出てくれることを願って。




 あと、文脈にあんまり関係無い上にかなり遅れたんだけどここのサイトの管理人さんにおめでとうと言いたい。サンタさんは本当にいるんだなぁ。そういや、父親も採算度外視で欧州遠征に旅立ったんだ。こういうの素敵だと思います。心が温まった。実を言うと、私もそれから海外競馬に興味を持ったわけで。その偉業は色々な意味で計り知れないものがあると思う。来年がラストクロップになるけど、頑張れ。