うまさいと

お馬さんは好きですか?

Japan Cupと香港と。

2004-12-07 17:21:31 | 競馬
以前にscmpの記事を「訳せないorz」とか書いてたりした腑抜けです、こんにちは。「現役大学生の英語力低下もここまできたか」とかではなく、単に私があんまり英語を読めないだけなのであまり深読みしないように。


しかもその記事のリンク切れてるよ。一応テキストを保存はしておいたんだけど、丸々転載したら著作権とかでアレなので見たいとかいう奇特な方がいらっしゃいますればご一報を。


で、その記事を有芝まはる殿下に見て頂いたところ、どうやら香港側からも「Japan Cupに集まる面子の年々の低下っぷりを見ていると香港もちょっぴり不安かも」というニュアンスがとれるそうな。そんなに不安に思われる程、近年の面子のレベルが低下しているのかとよくよく見てみれば、確かに少しは危機感を持った方が良いとは言えそうな気もする。


正直なところ、私が海外競馬に興味を持ち始めたのが2,3年前からなんで単純比較はできないわけだけれども「大物」と言えばPrix de l'Arc de Triomphe(FR G1 T2400m)かBreeders' Cup Turf(USA G1 T12f)のどちらかを勝っているというのが条件になるかと。そういた条件で抽出していけば

93年 Kotashaan(Breeders' Cup Turf)
96年 Helissio(Prix de l'Arc de Triomphe)
97年 Pilsudski
99年 Montjeu(Prix de l'Arc de Triomphe)

といった感じでこの頃は毎年いわゆる大物の参戦があったと。PilsudskiはKing George VI & Queen Elizabeth Diamond S.(GB G1 T12f)とPrix de l'Arc de Triompheで2着してるしその前の年のBreeders' Cup Turfを勝ってるわけで。前年のBreeders' Cup Turfを勝ったという意味では98年のChief Bearhartが、前々年で言えば94年のFraiseがこれに当てはまるわけだが、これはちょっと厳しいか。とにかく、こういった「日本でこれ以上宣伝効果の無いレース」を勝ったお馬さんが遠征してくれる傾向が強かったということだ。ちなみに、近年では03年のJohar位しかいないというのも事実。


ちょっと枠を広げて(前伝のし易さで)考えてみると、当該年度のCartier Awards , Eclipse Awardsに輝いたお馬さん(Eclipse AwardsはJapan Cupよりも発表が後になるけど)という意味では先に挙がっているお馬さんを除けば

92年 User Friendly(年度代表馬)
94年 Paradise Creek(最優秀芝牡馬)
96年 Singspiel(最優秀芝牡馬)

などもいたと。


その反対に、ここからメジャーになっていったお馬さんというのがここ最近増加している様な気もするわけで。印象だけで挙げさせてもらうと

96年 Singspiel(←既にメジャーといえばそうなんだけど)
00年 Fantastic Light(翌年のWSRC Champion)
02年 Falbrav(説明するのもアレだけど翌年のBHB AwardsのHorse of the Year)

といった感じか。上記の3頭に関しては説明がややこしいので割愛するけれど、少なくともJapan Cupを機に一流馬への道を上り詰めていったと言えるのは確か。01年のGolanもその年の春にはGalileoとの「GG対決」で盛り上がったわけだけれど、その後は不完全燃焼で半ば左遷気味にJapan Cupに飛ばされ、翌年休み明けでKing George VI & Queen Elizabeth Diamond S.を勝ってしまうという離れ業をやってのけていると。

要するに

「既に実績のあるお馬さん」

ではなく最近は

「これからが期待される」
「既に力の落ちた感のある」
「一枚落ちだけど馬場適性で好走が見込める」

といった微妙な位置づけのお馬さんが中心になっているというのは間違いないかと。

今年の二枚看板ならばPowerscourtは降着、出遅れなどでエクスキューズがついていたわけだし、Warrsanに関しては「何で大舞台になると走らないの?」といった体たらくであるのも確か。実力が足りんと言われればそれまでなんだが。


ちょっと引用させていただくと、賛否両論あるだろうけども(私も言いたいことはあるけれど)ノモケン氏のコラムでも言及されているように「転換期」に来ているという意味では間違いないわけで。

このコラムでは種牡馬の導入という側面からも見ているけれども、確かに昨年JRAが購入したAlamsharは顔見せ興行でもいいから何でJapan Cupに出なかったの?とか言えそうではある。JRAからの「出走要請」みたいなプッシュが足りないのか?みたいな。

そういった辺りを今年に関して言えば、殿下も書かれている通りにRakti呼ぶのに満足しちゃった感が感じられる訳だし。殿下が書かれているのは香港との比較という意味でのRaktiだけれど、このお馬さんを呼べたJRA側としては満足しちゃったんだろうという感じね。


ってことはやっぱりよ、Japan Cup単体でどうこう言うよりもエリザベス女王杯、マイルCS、Japan Cup Dirt、Japan Cupという一連の国際競走シリーズの中でどれだけたくさんの有力外国馬を呼べるかといった辺りを焦点にJRAの海外馬を誘ってくる人々(役職の名前はわからん。海外担当?)が頑張っているともとれるのではなかろうかと。まぁこれはかなりの憶測なんで。ってことはやっぱり日本版Breeders' Cupの創設を・・・とかいう方向に傾いていきそうで、収集がつかなくなるのでやめる。


コラムについてちょこっと言ってしまえば「00年の目玉がFantastic Lightだ」と書いてるけれども、World Series Racing Chmpionshipの王座を狙うという意味での目玉なのか。それならよっぽど今年のPowerscourtの方が目玉じゃないのか?とか思う。少なくとも98年のMontjeuと同列の扱いをするべきではないなと。色々なことを書かれて最後には煙に巻かれている感がないでもないが、さすが記者だよな、と呼べる文ではあるんじゃなかろうか、とフォローはしとく。少なくとも私の文よりは読みやすい。


日本馬が1~3着とか掲示板とかを独占する度毎に「日本競馬に転換期が!」とか言ってる(上のコラムことじゃないですよ)のは放っておいて、冷静な目で外国馬を見つめれば自ずと結論も導き出されるはず。さて、あとはどう結論に持っていこうかという問題なんだが、ここも殿下の結論の一つを引用させていただくと「香港との対決」ではなく欧州や米国のお馬さんに期待はしないと仮定した上での「香港との連携」などが考えられると思う。私個人の結論として言えば、それに加えて「豪州との連携」というところも大事かと。つまりElvstroemとかMakybe Divaとかちゃんと呼んで来て下さいということね。何日か前にも書いた気はする。香港國際賽事ではそういった辺りで近くと連携するところからはじめたということもあり、初心に帰って見習おうという手もありかと。