ITALIAN ACE WINS INTERNATIONAL(sportinglife)
Sparks fly as Electrocutionist swoops(racingpost)
着順、着差、馬名(生産国)、枠、調教師、年齢、斤量、騎手、オッズ
1 - Electrocutionist (USA) (5) V Valiani 4 9-5 M J Kinane 9/2
2 nk Zenno Rob Roy (JPN) (6) Kazuo Fujisawa 5 9-5 Y Take 4/1
3 hd Maraahel (IRE) (2) Sir Michael Stoute 4 9-5 R Hills 8/1
4 1/2 Ace (IRE) (1) A P O´Brien 4 9-5 K Fallon 9/4F
5 3 Norse Dancer (IRE) (3) D R C Elsworth 5 9-5 J F Egan 9/2
6 9 Doyen (IRE) (7) Saeed Bin Suroor 5 9-5 t K McEvoy 8/1
7 6 New Morning (IRE) (4) M A Jarvis 4 9-2 P Robinson 33/1
追記:スポニチを見たところ、見せムチ行為がだめだったとか。
ということで、ろぶろいさん2着お疲れ様です。全馬ほぼ一団の馬群の外を追走、そして直線では前が壁になり(壁に・・・なったのかな?)、外に持ち出してAceを交わしましたが、外からきたElectrocutionistにクビ差で負けた、という風に見えました。
AceもMaraahelもスタートでは「もっさり」って感じで出てたけど、向こうのスタートはこんなもんなんだろうねぇ。Aceが先頭続いてDoyen, New Morning(結局控えたけど)という感じで3頭が前。しかしElectrocutionistが一番後ろから行くとは・・・ねぇ。M Kinane騎手はろぶろいさんをマークしてたのかね?といっても、全馬一団という感じで前か後ろかという位置取りによる有利不利ということもなかったかとは思います。馬場がどれだけ荒れてたかとかはあったのかもしれないけれど。でも、直線に入ってから内にいるのと外にいるのは違うんだろうねぇ。ゼンノロブロイが叩き合って強いお馬さんだという印象は無いけれど、もしかしたら武豊騎手は「わざと」馬群に入れたのかな、という気もしないではないなと。弾けるような瞬発力というのは見られませんでしたが、きっちり伸びていく(ジリジリとに見えるけど、みんな伸びてそうだしねぇ)ところはさすがろぶろいさんだなと。この展開で大外からグッグッと伸びてきたElectrocutionistに交わされたからには、これはしょうがないかなぁと。個人的には力負け、というよりも展開一つで変わった可能性はあるなとは思います。それだけの力を持ったお馬さんであることは間違いないなと。要するに、最初から外に出していたらまた違うことになってたかもな、ということで(それで勝てるかどうかはわかんないですが)。
あの結果を見るに、もう一戦猶予が欲しいなと思ったわけですがこれで帰国と。Irish Champion S.(IRE G1 T10f)でAzamour, Grey Swallow, Motivatorらとの勝負を見たかった、というのは単なる海外競馬好きの戯言ですかそうですか。
ということで、Electrocutionistは
Electrocutionist: Red Ransom×Elbaaha(Arazi), F23
7戦6勝, 2着1回
代表的な成績
05 1st International S.(GB G1 T10f88y)
05 1st Gran Premio di Milano(ITY G1 T2400m)
05 1st Premio Carlo d'Alessio(ITY G2 T2400m)
近5走
05 8/16 1st International S.(GB G1 T10f88y):(Zenno Rob Roy)
05/6/19 1st Gran Premio di Milano(ITY G1 T2400m):(Vol De Nuit)
05/5/22 1st Premio Carlo d'Alessio(ITY G2 T2400m):(Fielding)
04/10/17 2nd Gran Premio del Jockey Club(ITY G1 T2400m):Shirocco
04/9/19 1st Premio Giuseppe Fassati(ITY - T2200m):(Distant Way)
こんな感じのお馬さんですよと追加して再掲。イタリアのエースが遂に英国G1を陥落させましたか。V Valini師はSuper Tassaに続く英国G1制覇となりました。その時のYorkshire Oaks(GB G1 T11f198y)に続いてここも制した師はNunthorpe S.(GB G1 T5f)も制覇すればEbor FestivalのG1完全制覇じゃないかと言ってみる。意味があるのかは知らんが、イタリア所属馬でやったら格好良いなと。イタリア勢はFalbrav, Raktiとイギリスの厩舎に転厩してからさらに実力を伸ばす(元々も凄かったんだけど)といった傾向が最近は見られましたが、今回のElectrocutionistに関してはイタリア所属のまま、ということに関しても高い価値があるかと。まぁ、レース前の数週間はゼンノロブロイがラグ師の元に預けられていたように、ElectrocutionistもL Cumani師(今はRaktiを管理してる)の元に預けられていたみたいですが。
Electrocutionistはきっちりとここを勝ちまして、ある程度の面子相手でも十分やれるぞということを示したわけです。そして、Gran Premio del Jockey ClubでやりあったShiroccoはA Fabre厩舎に転厩が決まったそうで、はてさてElectrocutionistも英国トレード(受け入れ先としたらL Cumani厩舎が有力でしょうが)ということはあるんでしょうかねぇ。個人的にはここ数日以内にGodolphinに電撃トレードされそうな予感もするわけですが。米国の駐フィンランド共和国大使であるとことのEarle I. Mack氏なだけに、売るかといえば売らない可能性の方が高いとは思いますが。今回のレースを観て、今年のGodolphinの古馬陣を考えると、絶対打診だけはしてるとは思うんですが、どうでしょう。
M Kinane騎手のコメント
"I loved this horse when I rode him last week and I was very pleasantly surprised with the feel he gave me."
眉毛のおじちゃん、最初からそれ言って下さいorz
というのはまぁ冗談ですが。
V Valini師のコメント
"I will have to talk to the owner's racing manager, but I always thought he was a great horse for the Arc de Triomphe. The racing manager will decide what to do and I think we deserve a nomination for the Breeders' Cup as well."
Valini師自身はPrix de l'Arc de Triomphe(FR G1 T2400m)→Breeders' Cup Turf(USA G1 T12f)ということを考えているようですね。
実際はどうなるかはわかりませんが、秋の大舞台でもその走りを見てみたいというのが本音です。Gran Premio del Jockey Club狙いますなんで言わないでおくれ。オーナーはNYRAの役員っぽい感じですし、アメリカでも走らせたいのではないかとは思うわけですが。
THE established route out of Italy to the world stage has been via Newmarket, but Valfredo Valiani on Tuesday proved success can be achieved without the need to export his country’s best talent.
ということで、racingpost紙の一文目がこれなので、やはりイタリア所属のお馬さんをイタリアから手放すことなく勝利した、というところが重要なポイントなのかなと。Falbrav, Raktiを観ていればそんな感想も湧きますわな。
Having lodged his once beaten horse with Cumani, with whom he had enjoyed two spells as assistant trainer during the 80s, Valiani drew on the riding expertise of Mick Kinane to execute a plan hatched over a year ago.
という記述がracingpost紙にあるように、相当綿密な計画を練っての遠征であったということなんでしょうね。これはValini師がCumani厩舎で80年代に2シーズン働いていて、Valini師はKinane騎手に一年以上も前から誘いをかけていたということですかね。理解できてるのかなほんとに。心配。
しかし、Kinaneだねぇ。すごいねほんと。今年はこれでG1を6勝目ですが、Azamourがいるわけで内容が濃い。Cape of Good HopeはKing's Stand S.(GB G2 T5f)では乗ってたものの、Golden Jubliee S.(GB G1 T6f)ではSomnusが直前でスクラッチしての乗り代わりだっただけに、運もある(元々「Somnusが出なかったら乗ってね」という契約があったのかもしれないけれど)と。老いてますます盛んと。Ballydoyleから離れても(といってもJ Oxx師のところだから後ろにはAga Khan IVがいるわけですが)、全然大丈夫なんだねぇ。
ゼンノロブロイはもうちょいだけスムーズに行けばとは思いましたが、致命的なミスとかは無かったわけで(気になったのは、馬群に突っ込んだ時と、Aceを交わそうとして結局外に持ち出した時の一瞬のロスかなと)、騎乗ミスということでもないかと。そういうもんなんじゃないかなと。但し、鞭に関しては、馬群で打って、抜け出してから打って、叩き合いでバシバシ打って・・・という感じだったので、武豊騎手も相当本気で追ってたんだろうねぇと。鞭の規制回数がどうとかそういった余裕は無かったんだろうなぁ。「海外競馬完全読本」によると「1レース10回まで。ラスト3fは5回まで。フォアハンドでの肩鞭はダメ」とあります。これは合田さんの解説だっけ。んでレースを観るとフォアハンドの肩鞭も使ってるような気がするので、だめっぽいかなと。そういえば、柴田政人騎手もKing George VI & Queen Elizabeth Diamond S.(GB G1 T12f)でAssatis(仔はなぜダート馬ばかり?)に乗って3着だった時にも騎乗停止になったんだっけなりかけたんだっけ。お馬さんの直線での追い方一つとっても、世界各地で「常識」が違うということなのかね。
そしてろぶろいさんの場合by多田さん
"It was worthwhile coming here. He is in the Irish Champion and the Arc, but we will see how he takes this race first before we make any decisions."
というわけで、日本に帰ってきそうな気配。
The jockey said the horse was losing his stride on the ground. It was a bit loose so that gave him trouble.
馬場か。でも、クビ差を馬場に求めていいものか。それだと「looseでなければ圧勝」ということにならんのかねぇ。でも、確かにろぶろいさんには良い馬場でやってもらいたかったな、とは思いますです。実際その方が合っていそうだしねぇ。
今回私はGCに加入していないためにMBSのラジオを聴いていたのですが、現地からだと非常に耳よりな情報を流してくれますよね。大変面白かったです。York競馬場のスタンドがガラス張りになってるとか、全然知らなかったよ・・・。参考になりました。
その上であえて気になったところを幾つか言わせていただきますと、
1. Prince of Wales's S(GB G1 T10f, 今年だけ10f88y)はInternational S.(GB G1 T10f88y)のステップ・・・という言い方は少々まずいのではないかと思います。Ascot競馬場の改修工事により、York競馬場にPrince of Wales's S(ひいてはRoyal Ascot Meetingが)が回ってきて、結果的に同コース、同距離で行われたといった経緯があったわけで「今年に限っては」ステップのような扱いになったと。
2. 10f88yは決して2080mではなく、2092m位ですかね。この距離は2003年からです。もっと1991年から2002年までは10f85y(2089m)でしたが。さて、この2080m説はどこから来たのか??それとも、私の計算ミスか勘違いかな?
3. 「Aceは地元イギリスの・・・」お馬さんではないです。残念ながら、Ireland産でIreland所属のお馬さんですね。この点に関しては、英・愛は種牡馬統計なども一緒にして出すように不可分の領域にあるとは言えるわけですが。
基本的に聞き易かったです。でも、やっぱり動画が生で観たかったなぁというのが本当のところですねぇ。ということで、関係者の皆さん、報道関係の方々もお疲れ様でした。そして、ろぶろいさんお疲れ様。